買収運動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 09:55 UTC 版)
1932年に水郡南線が終点の磐城棚倉駅に乗り入れるようになると、運賃の関係上貨物の大半を国有鉄道(鉄道省)に奪われ、経営不振に陥った。このため白棚鉄道は1933年に運輸営業廃止申請をする一方、「白棚鉄道買収の請願」をだした。買収の請願は第64回帝国議会で採択されたが、財政上の理由から実施は見送られてしまう。その後も請願は続けられようやく1936年12月の鉄道省省議により、買収するだけの公債を発行する余裕がないことから、政府借上げをすることに決定された。そして1938年に借入営業を開始し白棚線となった。その後も設備投資の必要性から買収の請願は続けられ1941年に買収が決定、正式に国有鉄道(鉄道省)の路線となった。しかし、太平洋戦争の激化とともに、1944年に不要不急線として休止され、レールなどが撤去された。 戦後には復活も検討され、レールバスを運行する計画もあり、同線向けにキハ10000形気動車やDD11形ディーゼル機関車の設計製造も行われたものの、最終的に鉄道としての復活を断念し、線路敷を専用道路に転用してバス路線として運行されることとなった。 1913年(大正2年)6月23日 白棚軽便鉄道に対し鉄道免許状下付(西白河郡白河町-東白川郡棚倉町間 軌間762mm) 1914年(大正3年)6月17日 白棚鉄道株式会社設立 1916年(大正5年)10月8日 【開業】白棚鉄道 白河町 - 金沢内 (19.6 km) 【駅新設】白河町、南湖(停留場)、古関(停留場)、金山町、金沢内 11月7日 【駅名改称】金山町→磐城金山 11月29日 【延伸開業・全通】金沢内 - 磐城棚倉 (3.7 km) 【駅新設】磐城棚倉 1917年(大正6年)4月28日 【駅新設】梁森 1926年(大正15年)5月19日 【駅新設】関山口 1929年(昭和4年)4月1日 【駅新設(ガソリンカー専用)】登町(停留場)、番沢(停留場)、三森(停留場) 1931年(昭和6年)9月15日 【停留場→駅】関山口 1932年(昭和7年)8月1日 【駅名改称】白河町→白棚白河 11月11日 水郡南線延伸開業。磐城棚倉駅に乗り入れ 1933年(昭和8年)5月30日 運輸営業廃止の申請 1934年(昭和9年)12月4日 水郡線全通 1938年(昭和13年)10月1日 【借入】白棚線(白棚鉄道) 白河 - 磐城棚倉 (23.3 km) 【停留場→駅】登町、南湖、古関、番沢、三森 【駅統合】白棚白河→白河 1941年(昭和16年)5月1日 【買収・国有化】白棚線 白河 - 磐城棚倉 1944年(昭和19年)12月11日 【休止】全線 (-23.3 km)。代行バス(白棚線)運行開始
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