警報機関
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 14:12 UTC 版)
世界中に地域特別気象センター (RSMC) として指定された気象機関が6つある。これらの機関は、世界気象機関 (WMO) の指定を受けて、各個に定められた責任領域内の熱帯低気圧について追跡し、速報および警報・注意報等の情報を発する業務を担っている。さらに、より狭い範囲の地域に対して熱帯低気圧の情報を提供する熱帯低気圧警報センター (TCWC) が6つ指定されている。 熱帯低気圧の発生海域および公式警報センター海域警報センター責任領域出典北半球 北大西洋東太平洋 国立ハリケーンセンター中部太平洋ハリケーンセンター 赤道以北のアフリカ沿岸から西経140度まで赤道以北の西経140度–180度 西太平洋 気象庁 赤道から北緯60度までの東経180度–100度 北インド洋 インド気象局 赤道以北の東経100度–45度 南半球 南西インド洋 フランス気象局レユニオン支部 赤道から南緯40度までのアフリカ沿岸から東経90度まで オーストラリア周辺 インドネシア気象気候地球物理庁パプアニューギニア国立気象局オーストラリア気象局 赤道から南緯10度までの東経90度–141度赤道から南緯10度までの東経141度–160度南緯10度–36度の東経90度–160度 南太平洋 フィジー気象局(英語版)ニュージーランド気象局(英語版) 赤道から南緯25度までの東経160度–西経120度南緯25度–40度の東経160度–西経120度 地域特別気象センターと熱帯低気圧警報センターは、一般の人々に対して熱帯低気圧に関する情報を提供する唯一の機関ではない。アメリカ海軍とアメリカ空軍が共同で運営している合同台風警報センター (JTWC) はアメリカ合衆国政府の諸目的のために、北大西洋を除く全ての海域において、熱帯低気圧に関する注意報を発している。フィリピン大気地球物理天文局 (PAGASA) は、同国の市民の生命および財産を保護するために、北西太平洋域でフィリピンに接近する熱帯低気圧の命名および注意報の発表を行なっている。カナダハリケーンセンター(英語版) (CHC) は、カナダ市民のために、ハリケーンおよびその残存部(レムナント)がカナダに影響を及ぼす場合に注意報を発表する。 2004年3月26日、南大西洋で観測史上初めてとなるハリケーン・カタリーナが記録され、サファ・シンプソン・ハリケーン・スケールでカテゴリー2に相当する風速を伴ってブラジル南部を襲来した。他の警報センターの管轄区域外で発生したため、ブラジルの気象学者らは当初、これを熱帯外低気圧として扱ったが、後に熱帯低気圧として分類された。
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