読書家として
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芸能界きっての読書家としても知られ、多くのエッセーや書評も執筆している。年に数回の外国旅行に行く際には、飛行機内で分厚い英語原文の小説を読むことが楽しみであったという。なお大好きなポール・リンゼイ『覇者』(講談社刊)の解説では、お気に入りの『FBI物語』とそのほかの作品を比べ、熱く述べている[要ページ番号]。また、NHKの書評番組『週刊ブックレビュー』の進行役を週替わりで務めた他に、日本図書館協会などが主宰するシンポジウムのコメンテーターも務めたことがある。 朝日新聞出版の主催する公募文学賞『朝日時代小説大賞』の選考委員を務め、その関連で、山本一力と縄田一男との共著『ぼくらが惚れた時代小説』(朝日新書、2007年)や、その二人と共選で『人生を変えた時代小説傑作選』(文春文庫、2010年)を出している。 日焼けして読めなくなった古い文庫をやむなく捨てたところ、その本が絶版になり強く悔やんだ経験から、それ以来本を捨てないようになった。しかし1万冊以上の蔵書をかかえ、その重みで家の床が傾く等の問題が現実化したことから、誰かに預かってもらうことを検討していた。 外国小説は原書で読んだ。ジェフリー・ディーヴァーのファンだった。林真理子(小説家)が児玉を成田国際空港で見かけた際に、児玉のハンドキャリー荷物は洋書1冊だけで、その1冊を検査機に通し、ピックアップする姿が非常に颯爽としていたことに感じ入ったと書き記している。 産経新聞にも2004年4月から2005年3月までの1年間、日曜日朝刊に書評を連載していた。その後も度々寄稿し、2008年2月24日付で紹介した「友よ 弔辞という詩」(サイラス・M・コープランド著)についての取り上げたのが最後となった。また、文芸雑誌『すばる』にも連載コラムを寄稿していた。 最後の仕事となったNHK BSプレミアムのPR用映像には、読書家であり『週刊ブックレビュー』の司会も務めた児玉を象徴するかのように、古書店の店主役で出演した。この映像では、古書店を訪れた女子高生2人に児玉がBSプレミアムを薦める、というものであり、生前の代表作の一つ『アタック25』(後述)のノリも少し入っていた。後日、2011年5月28日『週刊ブックレビュー』の児玉の追悼企画「児玉清さん〜本と歩いた18年」、2011年6月26日『Mr.サンデー』の特集「初公開…愛蔵本伝える児玉清さん"遺言"」でも映像が紹介された。2011年10月にはハヤカワミステリマガジン協力、紀伊国屋書店製作の『英語で楽しむミステリ小説フェア 児玉清さんが愛した小説たち』という無料小冊子を配布した。
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