船舶の要素
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 07:37 UTC 版)
日本の国土交通省のウェブページ上の記述では、船(船舶)は浮揚性・移動性・積載性の三要素をそなえた構造物、とのことである。 浮揚性について説明すると、船体が水を押しのけることでアルキメデスの原理が働き、船は浮力を得る。移動性について説明すると、船の歴史は(カヌーも含めれば数万年で)数千年以上におよぶが、推進力を得るには、古代から中世まで、小さな筏やカヌーでは「櫂」(オール、パドル)が用いられ、また帆(セイル)が用いられた。船の長い歴史のほとんどの期間は、推力は櫂や帆によって得ていたのである。18世紀末ごろにようやく蒸気船が登場し、当初は推力は、一般的には「外輪」(がいりん)を使って水を後方に「蹴る」ように押し出すことで得た(外輪船)。19世紀末に(つまり、わずか百数十年ほど前に)ディーゼルエンジンが船にも積まれるようになり、エンジン船では(外輪ではなく)スクリュープロペラが主流となった。最近では地球温暖化や環境問題が考慮され、(コンピュータ制御などの新しい技術も併用した)帆船の再研究が行われるようになっている。#歴史 @media all and (max-width:720px){.mw-parser-output .mod-gallery{width:100%!important}}.mw-parser-output .mod-gallery{display:table}.mw-parser-output .mod-gallery-default{background:transparent;margin-top:.3em}.mw-parser-output .mod-gallery-center{margin-left:auto;margin-right:auto}.mw-parser-output .mod-gallery-left{float:left;margin-right:1em}.mw-parser-output .mod-gallery-right{float:right}.mw-parser-output .mod-gallery-none{float:none}.mw-parser-output .mod-gallery-collapsible{width:100%}.mw-parser-output .mod-gallery .title,.mw-parser-output .mod-gallery .main,.mw-parser-output .mod-gallery .footer{display:table-row}.mw-parser-output .mod-gallery .title>div{display:table-cell;text-align:center;font-weight:bold}.mw-parser-output .mod-gallery .main>div{display:table-cell}.mw-parser-output .mod-gallery .gallery{line-height:1.35em}.mw-parser-output .mod-gallery .footer>div{display:table-cell;text-align:right;font-size:80%;line-height:1em}.mw-parser-output .mod-gallery .title>div *,.mw-parser-output .mod-gallery .footer>div *{overflow:visible}.mw-parser-output .mod-gallery .gallerybox img{background:none!important}.mw-parser-output .mod-gallery .bordered-images .thumb img{outline:solid #eaecf0 1px;border:none}.mw-parser-output .mod-gallery .whitebg .thumb{background:#fff!important} 古代エジプトの(紀元前1200年ころの)船。推力として、セイル(帆)とオール(櫂)を併用していた例。「舵」は船の船尾の横側(船側)から水中に差し込むように用いられている。もともと舵は、長くて大きな櫂のようなもので、それを水中に差し込んで舵としていたのである。 15世紀ころのポルトガルで多用されたキャラベル船。もっぱら帆で推力を得ている船。 帆船には「マスト」とセイルが伴う。セイルを用いて航海することや、セイルを用いた操船技術体系を「セイリング」と言う。 20世紀の、推力をもっぱらディーゼルエンジンで得ている船(内燃船)の一例と、各部位の名称1.煙突 2.船尾 3.スクリュープロペラ 4.船体(左舷側) 5.錨 6.球状船首 7.船首 8.上甲板 9.船橋。ディーゼルエンジンなので、排ガスが相当に汚れていて、「煙突」が必要。 線引き 「船」と「船でないもの」の線引きがどこでおこなわれているかについて解説すると、ホバークラフトのように、アルキメデスの原理は用いず、空気を取り込む大きなプロペラ、「スカート」(エアクッション)を用いて表面効果を利用して、水上を滑るように進む乗り物は、船に含めない場合が多い。(だが、諸事情により、広義の船舶に含めることもある。)またさらに一般には「船ではない」とされるものまで念のために挙げて境界をはっきりさせると、水上機や飛行艇はは通常「船」には含めず、あくまで「航空機」に分類されている。基本的に空を飛行することが主目的の乗り物だからである。たとえ、飛行することに加えて水に浮かぶこともできて、移動できて、人や物が載せられたとしても、主目的が飛行することだから「航空機」なのである。 構成要素 船舶は、大きく分けると、船体(主たる、容器状の構造体)および艤装(船に付属する装備品や備品類)から成る。
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