自由党党首、そして首相へ
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「ジャスティン・トルドー」の記事における「自由党党首、そして首相へ」の解説
2013年4月、自由党の党首選に立候補したトルドーは、他候補に大差をつけて当選した。当時、自由党は党勢が低迷しており、2011年の総選挙では下院第3党にまで後退し、マイケル・イグナティエフ党首が落選するという有様であった。元首相の息子であり端正なルックスを持つトルドーは、自由党の党勢回復の切り札的存在として大きな期待を集め、党首に選出された。 党首として迎えた最初の下院総選挙である2015年10月の総選挙では、下院解散当初は野党第1党の新民主党が保守党・自由党の支持率を上回っていたが、10月になると大麻の合法化を公約に掲げた自由党が支持を伸ばし、184議席を獲得して圧勝した。トルドーは支持者を前に「今夜歴史を作ったのは私ではなく、皆さんです」と演説した。トルドーは党首選出時の党員の期待に応え、約10年ぶりの政権奪回に成功した。 2015年11月4日、トルドーは第29代首相に就任した。新内閣の組閣に際しては、閣僚の男女の人数を同数とした。その理由を問われたトルドーは「2015年だから」と答えている。 しかし後述のスキャンダルの発覚により支持率は徐々に下落し、2019年10月の総選挙では、自由党は157議席を獲得し第1党の座を維持したものの得票数では保守党を下回り、単独過半数にも届かなかった。11月20日に自由党単独での少数与党内閣を発足させた。 2021年8月15日、メアリー・サイモン総督を訪問して下院の解散を要請し、9月に総選挙を実施すると宣言した。前回の総選挙で自由党は少数与党となったため、今回の総選挙での単独過半数獲得を目指している。しかしカナダ国内はデルタ株の拡大により新型コロナ感染症の第四波に突入しており、感染が広がる中での解散総選挙には最大野党カナダ保守党のエリン・オウトゥール党首が「政治的なゲームや利益のために(感染拡大の)リスクを冒すべきではない」と述べるなど批判の声が挙がった。また、選挙活動の一環としてビール醸成所を訪問したが、新型コロナウイルスのワクチン義務化をはじめとする諸政策に反対するデモに妨害された。その際、バスに戻ろうとしたところで、投石を受けたがケガ人は無かった。この一連の抗議についてトルドーは、「カナダ社会の『ごく一部の極端な人たち』の主張に屈することはない」と語った。10月26日に少数与党による第三次トルドー内閣が発足した。
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