自動詞と他動詞の違い
一見すると反対の意味をもつ自動詞と他動詞ですが、日常会話ではどちらを使っても同じ意味が伝わる場合があります。そのため両者の違いがわかりにくい、気にしたことがないという人も多くいます。しかし、自動詞と他動詞には簡単な見分け方があります。意味や用法が異なる両者ですが、文中での形でも区別が付く場合があります。
「自動詞」「他動詞」の意味・読み方は?
「自動詞」は「じどうし」、他動詞は「たどうし」と読みます。どちらも動詞の種類であり、すべての動詞は自動詞か他動詞のどちらかに分けられます。まず、動詞というのは品詞のひとつであり、物事の動作や作用、状態や存在などを表現します。「歩く」や「食べる」など、すべて「う」の音で終わるのが特徴です。この中で自動詞は、他のものに影響を及ぼすことなく、主体の動作や変化を表す動詞で、対象がなくても成立します。上記の「歩く」は、自分の脚さえあればそれだけでできる動作なので、自動詞となります。「駅まで歩く」といった場合は、「歩く」にも「駅」という対象があるように思えますが、「歩く」という動作自体は駅がなくてもできます。
対して他動詞は、他のものに影響を及ぼす動詞であり、対象となるものがないと成り立ちません。上記の「食べる」は、口や歯や喉があっても、なにかしらの食べ物がないと成立しない動作です。そのため他動詞となります。「食べる」という動作の対象をパンだとすると、「パンを食べる」という文になって初めて他動詞が完結するのです。また、この時の「パン」は目的語という役割を果たします。
また、自動詞にも使役の助動詞を用いることで他動詞的な意味を持たせることができます。例えば、「歩く」に助動詞「せる」を付けると「歩かせる」という言葉になりますが、「歩かせる」は対象がいないと成立しません。このように、自動詞だからといっていつでも対象をもたないとは限りません。助動詞があれば、対象を必要とする単語になる可能性があります。
「自動詞」「他動詞」の使い方・使い分けは?
自動詞と他動詞の意味や用法は異なりますが、ある動詞を提示されて「これは自動詞か他動詞のどちらであるか」と聞かれても即答できない人は多いと思います。また、日常会話ではどちらを使っても意味が伝わることがあります。たとえば、皿を落としてしまった人がいるとします。その人が「皿が割れた」と言ったとしても、「皿を割った」と言ったとしても、意味は同じです。「割れる」という自動詞を使おうが、「割る」という他動詞を使おうが、似たようなことが伝わるのです。しかし、自動詞と他動詞を混同してしまうと、誤った文法を使ってしまうことがあります。そのため、両者の区別を付けられるようになることが理想です。そこで、自動詞と他動詞の簡単な見分け方として、「を」の有無で判断する方法があります。
例外はありますが、「を」が直前に付いている動詞は他動詞であることが多いです。「パンを食べる」「手紙を書く」「瓦を割る」など、対象を表現する助詞の「を」があれば他動詞となります。しかしこの際、対象以外を表現する「を」には注意しなければなりません。たとえば、「公園を走る」の「を」は対象ではなく場所を表現しています。そのため、「走る」は自動詞です。
また、区別が難しい動詞として「さわる」があります。「さわる」は対象がないと成り立たないため他動詞かと思いがちですが、多くの辞書には自動詞と表記してあります。しかし他動詞と表記する辞書もあるようで、人によって解釈が異なる場合があるようです。ちなみに、「さわる」が強くなって「叩く」「掴む」「握る」となると他動詞になります。
「を」の有無ではなく、対象を必要とするかどうかという意味的な違いで判断する方法もありますが、その場合にも注意すべき動詞が存在します。それは「会う」です。「会う」は対象となる人がいないと成立しないように思いますが、自動詞です。「会う」は「友達と会う」という言い方をしますが、「と」は対象ではなく共同を意味します。そのため、対象がなくても成立する動詞なのです。
「自動詞」「他動詞」の用例・例文
まず、自動詞の例を以下に示します。・公園を走る。
・大声で叫ぶ。
・ベッドで寝る。
・すっきりと目覚める。
・みんなで踊る。
・パソコンが寿命で壊れる。
・風が吹く。
次に、他動詞の例を以下に示します。
・ボールを投げる。
・本を読む。
・ビールを飲む。
・流行の歌を歌う。
・先生の話を聞く。
・息子を起こす。
・笛を吹く。
自動詞と他動詞の違い
自動詞と他動詞の違い
「自動詞と他動詞の違い」とは、簡単にいえば、「自動詞は主語自身が動作を行う動詞」であり、「他動詞は主語が他の対象に対して動作を行う動詞」である。自動詞とは
自動詞とは、動作や状態が主語自身に完結する動詞である。自動詞は目的語を必要とせず、動作の対象が存在しない。例えば、「走る」「眠る」「笑う」などが自動詞である。これらの動詞は、主語が動作を行うだけで完結する。自動詞の具体例
「走る」は自動詞である。例えば、「彼は走る」という文では、「彼」が主語であり、動作の対象は存在しない。「眠る」も自動詞である。「彼女は眠る」という文では、「彼女」が主語であり、動作の対象は存在しない。
「笑う」も自動詞である。「子供が笑う」という文では、「子供」が主語であり、動作の対象は存在しない。
他動詞とは
他動詞とは、動作が他の対象に向けられる動詞である。他動詞は目的語を必要とし、動作の対象が存在する。例えば、「読む」「書く」「見る」などが他動詞である。これらの動詞は、主語が動作を行うだけでなく、その動作が他の対象に向けられる。他動詞の具体例
「読む」は他動詞である。例えば、「彼は本を読む」という文では、「彼」が主語であり、「本」が目的語である。「書く」も他動詞である。「彼女は手紙を書く」という文では、「彼女」が主語であり、「手紙」が目的語である。
「見る」も他動詞である。「彼は映画を見る」という文では、「彼」が主語であり、「映画」が目的語である。
「自動詞」「他動詞」の主な使い方・使い分け方
自動詞と他動詞の使い分けは、文脈や意味によって異なる。自動詞は主語自身が動作を行う場合に使用され、他動詞は主語が他の対象に対して動作を行う場合に使用される。自動詞の使い方
自動詞は、主語自身が動作を行う場合に使用される。例えば、「彼は走る」という文では、主語「彼」が動作「走る」を行う。「彼女は眠る」という文では、主語「彼女」が動作「眠る」を行う。
「子供が笑う」という文では、主語「子供」が動作「笑う」を行う。
他動詞の使い方
他動詞は、主語が他の対象に対して動作を行う場合に使用される。例えば、「彼は本を読む」という文では、主語「彼」が動作「読む」を行い、その対象が「本」である。「彼女は手紙を書く」という文では、主語「彼女」が動作「書く」を行い、その対象が「手紙」である。
「彼は映画を見る」という文では、主語「彼」が動作「見る」を行い、その対象が「映画」である。
自動詞と他動詞の違いを理解するための具体例
自動詞と他動詞の違いをより具体的に理解するために、以下の例を挙げる。例1: 「開く」と「開ける」
「開く」は自動詞であり、「開ける」は他動詞である。「ドアが開く」という文では、ドアが自動的に開く動作を示している。
「彼がドアを開ける」という文では、彼がドアを開ける動作を示している。
例2: 「閉まる」と「閉める」
「閉まる」は自動詞であり、「閉める」は他動詞である。「窓が閉まる」という文では、窓が自動的に閉まる動作を示している。
「彼が窓を閉める」という文では、彼が窓を閉める動作を示している。
例3: 「止まる」と「止める」
「止まる」は自動詞であり、「止める」は他動詞である。「車が止まる」という文では、車が自動的に止まる動作を示している。
「彼が車を止める」という文では、彼が車を止める動作を示している。
例4: 「落ちる」と「落とす」
「落ちる」は自動詞であり、「落とす」は他動詞である。「リンゴが落ちる」という文では、リンゴが自動的に落ちる動作を示している。
「彼がリンゴを落とす」という文では、彼がリンゴを落とす動作を示している。
例5: 「消える」と「消す」
「消える」は自動詞であり、「消す」は他動詞である。「火が消える」という文では、火が自動的に消える動作を示している。
「彼が火を消す」という文では、彼が火を消す動作を示している。
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