系統樹と年代とは? わかりやすく解説

系統樹と年代

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 23:28 UTC 版)

インド・ヨーロッパ語族」の記事における「系統樹と年代」の解説

ニュージーランド・オークランド大学のラッセル・グレーとクェンティン・アトキンスン (Russell D. Gray, Quentin D. Atkinson)の言語年代学研究によればインド・ヨーロッパ祖語は約8700 (7800–9800) 年前ヒッタイト語につながる言語と、その他の諸語派につながる言語分かれたという結果出てアナトリア仮説支持された。 グレーとアトキンスンは、この語族87言語基本単語2,449語について、相互間に共通語源を持つものがどれほどあるかを調べ言語間の近縁関係を数値化し、言語系統樹作成した。この系統樹によれば、まずヒッタイト言語登場その後、7,000年前までにギリシャ語を含むグループアルメニア語を含むグループ分かれ、5,000年前までに英語、ドイツ語フランス語などにつながるグループができたという。 Gray & Atkinson 2003による、系統樹と、祖語年代を以下に示す。年代単位BP年前)。( ) 内はブートストラップ値(グループ確実さ)で、不確実な分岐図示されていることに注意。とくにいくつかのブートストラップ値は50未満という低い数字となっており、系統分岐仕方そのもの正しくない可能性示している。また、死語のほとんど(トカラ語派ヒッタイト語以外)と一部現存言語グループダルド語派カーフィル語派)が解析対象となっていない。また、この方法では2つ上の言語融合(例:プロト・スラヴ語ないしプロト・バルト=スラヴ語の、インド・イラン語派諸言語影響によるサテム語化)は正しく解析されない。そのため、ブートストラップ次第では語派祖語年代は図の年代よりさらに古く新しくもなりうる。 .mw-parser-output table.clade{border-spacing:0;margin:0;font-size:100%;line-height:100%;border-collapse:separate;width:auto}.mw-parser-output table.clade table.clade{width:100%}.mw-parser-output table.clade td.clade-label{width:0.7em;padding:0 0.15em;vertical-align:bottom;text-align:center;border-left:1px solid;border-bottom:1px solid;white-space:nowrap}.mw-parser-output table.clade td.clade-fixed-width{overflow:hidden;text-overflow:ellipsis}.mw-parser-output table.clade td.clade-fixed-width:hover{overflow:visible}.mw-parser-output table.clade td.clade-label.first{border-left:none;border-right:none}.mw-parser-output table.clade td.clade-label.reverse{border-left:none;border-right:1px solid}.mw-parser-output table.clade td.clade-slabel{padding:0 0.15em;vertical-align:top;text-align:center;border-left:1px solid;white-space:nowrap}.mw-parser-output table.clade td.clade-slabel:hover{overflow:visible}.mw-parser-output table.clade td.clade-slabel.last{border-left:none;border-right:none}.mw-parser-output table.clade td.clade-slabel.reverse{border-left:none;border-right:1px solid}.mw-parser-output table.clade td.clade-bar{vertical-align:middle;text-align:left;padding:0 0.5em;position:relative}.mw-parser-output table.clade td.clade-bar.reverse{text-align:right;position:relative}.mw-parser-output table.clade td.clade-leaf{border:0;padding:0;text-align:left}.mw-parser-output table.clade td.clade-leafR{border:0;padding:0;text-align:right}.mw-parser-output table.clade td.clade-leaf.reverse{text-align:right}.mw-parser-output table.clade:hover span.linkA{background-color:yellow}.mw-parser-output table.clade:hover span.linkB{background-color:green}インド・ヨーロッパ語族 8,700 (100)7,900 (96)7,300 (84)6,900 (44)6,500 (67)6,100ケルト語派(100)2,900   (46)5,500イタリック語派(100)1,700     ゲルマン語派(100)1,750       バルト・スラヴ語派(100)3,400バルト語派(100)     スラヴ語派(100)1,300       (36) インド・イラン語派(100)4,600インド語派(100)2,900     イラン語派(100)2,500       アルバニア語(100)600       (40)   ギリシャ語(100)800     アルメニア語(100)         トカラ語派(100)1,700       ヒッタイト語     ヒッタイト語おそらくはそれを含むアナトリア語派)が最初に分岐したことがわかる。また、サテム諸語バルト・スラヴ語派インド・イラン語派アルバニア語アルメニア語)は一まとまり言語系統ではない。

※この「系統樹と年代」の解説は、「インド・ヨーロッパ語族」の解説の一部です。
「系統樹と年代」を含む「インド・ヨーロッパ語族」の記事については、「インド・ヨーロッパ語族」の概要を参照ください。

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