第一次世界大戦の後で
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/02 09:23 UTC 版)
1926年に昭和という時代が始まり、第一次世界大戦の戦勝国で、アジアで唯一の先進国かつ独立国の日本でも東京、横浜、大阪、神戸など大都市を中心に大量消費社会が本格化し、旺盛な日本市場を狙いヨーロッパやアメリカ企業の進出が相次いだ。 その一方で、1910年頃にヨーロッパで花開いたアール・ヌーボーやアール・デコといった機能と美しさと兼ね備えた様式が日本にも浸透していった。フランスのシャンソンやアメリカ合衆国で流行ったジャズやチャールストン、カルロス・ガルデルが歌うアルゼンチン・タンゴといった大衆音楽も蓄音機の普及やラジオ放送の開始などで多くの人が聞くようになった。 またハリウッド映画の草創期であり、チャールズ・チャップリン、バスター・キートンと言ったコメディアン、グレタ・ガルボ、マレーネ・ディートリヒといった女優の出演する映画が映画館で娯楽として見られ、アメリカ映画企業の日本進出も進んだ。チャップリンはこの時期に来日している。映画の技術革新が進み、サイレント映画からトーキー映画への移行が見られたのもこの時期である。 このように大衆文化が開花した時期にはクラシック音楽ではトスカニーニ、ラフマニノフ、コルトー、エンリコ・カルーソー、ティノ・ロッシなどの優れた音楽家、ピアニスト、歌手が活躍し、日本でも人気を博していった。山田耕筰はラフマニノフの来日を後年出迎えている。
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