相馬の人々
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 02:30 UTC 版)
新之助 演 - 益岡徹 越後屋の息子で、りんのいいなずけ。楽観主義の典型的な若旦那。りんに心底惚れこんでおり、結婚する日を待ち望んでいる。しかし、一方のりんは大酒問屋の若奥様としての将来を周りからも羨ましがられるものの、なかなか受け入れられずにいた。りんの兄・嘉助の借金を肩代わりするなど寛容な一面を見せるが、そのことで「自身が借金のカタとして輿入れさせられる」と余計にりんから距離を置かれてしまう。 結局、縁談はりんの女学校進学により破談となった。物語開始時点で既に父親は亡くなっており、その後およそ3年の間に正式に越後屋の主人となる。りんが帰郷した時点ではキンと結婚している。 1906年時点では、越後屋の出店を二本松に開業し、自身もそこに度々滞在していることが明らかになっている。1912年には、弘次郎が新たに始めたコーヒー店を訪れている。 越後屋勘兵衛 演 - 花沢徳衛 新之助の祖父。相馬市内では顔も広く一定の権力も持ち合わせている。早くひ孫の顔が見たいため、りんを実の孫のように可愛がっていたが、縁談を進めているうちに急に破談にされたために橘家に怒鳴り込む。一時は険悪な関係になりかけたものの、「娘を勘当する」と言い切った弘次郎に免じて最終的には和解する。 みつの死に関しては「親より早く死ぬことは最大の親不孝」とし、りんには「みつの分も親孝行するように」と言った。 うめ 演 - 大方斐紗子 新之助の母。息子との結婚を嫌がるりんには「女の人生は自分で決めるのではなく、周りの大人が決めること」と説得する。 みつの結婚祝いに橘家を訪れるも「女は何も知らない方が幸せになれる」「頭ばかり使うと子供が産めなくなるらしい」などと助言し、やえを不快にさせる。 鈴木幸助 演 - 綿引勝彦 橘家の隣人。鶴次ら宣教師らに家を貸したため、周りから白い目で見られてしまう。が、複雑な大聖堂の建設を依頼されると、大工職人の血が騒ぎ、乗り気になる。 鈴木秀吉 演 - 濱田研一郎 幸助の息子。愛称は「秀吉(ひでき)っちゃん」。手先が器用で模型が作れる。みつに惚れており、相思相愛であったが、縁談のことは知らされぬまま、幸助が世話になった親方の所へと修業に出された。 大場先生 演 - 角野卓造 りんの小学校時代の担任。 野村たま 演 - 岩本千春 りんの級友。家が貧しい上に両親も病弱なので、小学校卒業前に製糸工場に就職することになった。 後日、りんから「女学校への進学資金を稼ぐために製糸工場で働かせてほしい」と頼まれ、女工の仕事をアルバイト程度にしか考えていなかった彼女に腹を立てる。 六波羅市之丞 演 - 田武謙三 近所の巡査。「本官は」と話しだす。酒好き。弘次郎とは二本松少年隊の指南役をした時以来の間柄。 りんと新之助の縁談を取り持つも、りんの進学により破談となる。その3年ほど後、みつに縁談を持ち掛ける。 キン 演 - 入江麻友子 新之助の妻。察しがよく、りんに未練を残している新之助をたびたび強引に連れていく。 吉川たか 演 - 草村礼子 吉川家の姑。お家の安泰と迷信を踏襲することばかり気にしているが、性格は温厚で人当たりはよいほう。みつが働き者であることを自ら確かめ、非常に気に入っていた。 吉川勘太郎 演 - 佐藤B作 みつの夫。当家が吉川の本家から離れた分家であったために「武家の血を入れて格をつけたい」との意向で結婚した。しかし、みつが肺病にかかったと言う根も葉もない噂が広がり、それが吉川家は肺病にかかる血筋とささやかれ一族全体にも迷惑がかかったとして、強制的に離縁させられる。 旦那 演 - 梅津栄 相馬の金物店の主人。新政府びいき、掛け値商売は当然という姿勢のため弘次郎は嫌っていたが、みつの治療費を捻出するため、背に腹は代えられず甲冑を売り渡す。
※この「相馬の人々」の解説は、「はね駒」の解説の一部です。
「相馬の人々」を含む「はね駒」の記事については、「はね駒」の概要を参照ください。
- 相馬の人々のページへのリンク