発生確認
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/28 01:07 UTC 版)
「2009年新型インフルエンザの世界的流行」の記事における「発生確認」の解説
豚由来インフルエンザのこれまでの流行については「豚インフルエンザ#人への感染例」を参照 遺伝子調査により、最初の人間への感染は2008年の6月以降と推定されている。 2009年2月からメキシコで3か所、アメリカでは2か所においていずれも局地的な発生が確認された。その後、メキシコのメキシコシティ、アメリカのテキサス州とカリフォルニア州の3か所にて確認された。感染者はいずれも20歳以下の青少年だった。他にも感染が疑われるケースは1,000以上にも及び、これら全てを把握することは不可能に近かったため、WHOの緊急委員会は「すべての国が、通常とは異なるインフルエンザのような症状や深刻な肺炎に対する監視態勢を強化する」よう勧告した。2009年4月24日の段階では、メキシコで感染が疑われている例は大半が比較的若い年齢層で、小児や高齢者の感染確認例は無かった。これらの患者からは、ヒト同士でも感染するA型インフルエンザウイルスのH1N1亜型が検出されている。 4月に入り、WHOはアメリカのアメリカ疾病予防管理センター (CDC) から7件の確定と9件の疑い例の報告を受理した。WHOの陳馮富珍事務局長は、4月25日の緊急委員会の会合に先立ち、感染が世界的流行(パンデミック)につながるかどうかについて「断定はできない」とした上で、「その可能性はある。人に感染しているからだ」と懸念も表明している。同会合(第1回会合)後の記者会見で、陳馮富珍事務局長は「報告のあった症例に関する臨床的特徴、疫学、ウイルス学及び適切な対応に関して、情報が不十分な点が多いことが分かった」としながらも、緊急委員会の助言に基づいてWHOの国際保健規則 (IHR) が定める「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態 (PHEIC)」に該当する史上初の状況と決定したことを表明した。その後、WHOの緊急委員会は4月27日の会合で世界的流行の警戒水準(下の節を参照)をフェーズ3からフェーズ4に引き上げることを決定。さらに4月29日には、各国の専門家らによるWHOの電話会議でフェーズ5への引き上げを決定、陳馮富珍事務局長が記者会見で発表した。そして、その後も世界中で感染が拡大し続け、WHOは同年6月11日にフェーズ6を宣言するに至った。 2009年6月に、アメリカは「証明できる手段はないが、メキシコで発生したとされる世論とは異なりアジア由来だと考えられる」とコメントした。しかし、後のマウントサイナイ医科大学の調査ではメキシコ中央部で発生した可能性を指摘している。
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