生目古墳群とは? わかりやすく解説

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生目古墳群

名称: 生目古墳群
ふりがな いきめこふんぐん
種別 史跡
種別2:
都道府県 宮崎県
市区町村 宮崎市大字跡江
管理団体 宮崎市(昭18・1218)
指定年月日 1943.09.08(昭和18.09.08)
指定基準 史1
特別指定年月日
追加指定年月日 平成19.02.06
解説文: 生目古墳群は、日向灘海岸線から約7キロメートル西に位置し宮崎平野流れ大淀川西岸標高25メートル前後跡江台地上の南北1.2キロメートル東西1.2キロメートル範囲および台地周辺築造された、古墳時代前期初頭から中期後半古墳群である。保存状況良い古墳群として古くから知られており、墳丘100メートル超える前方後円墳が3基含まれる南九州代表的な首長墓群として、前方後円墳7基、円墳36基の合計43基が昭和18年史跡指定された。
その後昭和37年生目村が行った点検作業により、既指定地外で新たに2基の円墳確認された。また、平成5年から17年にかけて史跡公園整備計画等に伴う範囲確認のための発掘調査宮崎市教育委員会によって行われたその結果、周堀が既指定地越えて拡がるものや、隣接する指定地新たに円墳7基を確認した。このほかに、地下式横穴墓36基、土坑墓49基、円形周溝墓を3基確認したまた、指定43基のうち1基が古墳ではなかったことも判明した
このうち地下式横穴墓前方後円墳円墳伴って、周堀内や周堀外側などに造られており、特徴的な在り方を示す。中でも残存墳丘長が46メートル前方後円墳である7号墳では、後円部墳丘中央向かって18号地下式横穴墓築かれている。この7号墳では、後円部墳頂でこの古墳中心的な埋葬施設推定される墓坑を確認しており、18号地下式横穴墓との関係が注目される
今回、未指定地拡がる堀部新たに確認した円墳地下式横穴墓土坑墓円形周溝墓を含む地域のうち、条件整った部分追加指定行い保護万全図ろうとするものである
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生目古墳群

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/16 18:36 UTC 版)

生目古墳群
復元された5号墳。手前には復元された地下式横穴墓。
所在地 宮崎県宮崎市大字跡江字井尻4558-1ほか
位置 北緯31度57分01.0秒 東経131度23分08.0秒 / 北緯31.950278度 東経131.385556度 / 31.950278; 131.385556座標: 北緯31度57分01.0秒 東経131度23分08.0秒 / 北緯31.950278度 東経131.385556度 / 31.950278; 131.385556
規模 前方後円墳など51基
築造時期 3世紀後半-5世紀
史跡 1943年(昭和18年)9月8日国指定[1]
地図
生目古墳群
宮崎県内の位置
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生目古墳群(いきめこふんぐん)は、宮崎県宮崎市跡江地区にある古墳群。国の史跡に指定されている[1]

概要

宮崎平野を流れる大淀川右岸に位置する標高25メートルほどの台地上に広がる、古墳時代前期から中期の古墳群である。3世紀後半ないし4世紀前半頃から作られ始め、古墳時代前期としては九州地方最大の古墳群とされる。

1943年(昭和18年)9月8日に前方後円墳7基、円墳36基の計43基の古墳が国の史跡に指定された。その後の調査により計51基の古墳、地下式横穴墓36基、土坑墓49基、円形周溝墓3基が確認され、1943年(昭和18年)指定時のうち1基が古墳ではないことも明らかになった。

主な古墳

3号墳。手前は前方部。後円部は奥右方
1号墳
全長136メートル、高さ17メートルの前方後円墳。一説に当古墳群最古といわれる。畿内箸墓古墳の2分の1の大きさの相似形と言われ、その関係に注目されているが調査は遅れており、見学は困難である。
3号墳
全長143メートル、高さ12.7メートルの前方後円墳。当古墳群最大であり、九州でも西都原古墳群の女狭穂塚古墳、男狭穂塚古墳に次いで3番目の大きさである。前方部から頂上まで歩いて登ることができる。
5号墳
全長57メートル、高さ4.4メートルの前方後円墳。葺石があり、特異な形をした円筒埴輪を出土する。公園整備にあたり、葺石を復元した形で公開されている。これは本来あった葺石の上に表土をかぶせ、その上に敷き詰めたものである[2]。葺石の配置に当たっては実験が何度も行われた。
7号墳
長さ46メートル、高さ3.9メートルの前方後円墳。5世紀後半のもので、造り出しを持ち、多くの土器を出土する。特殊な形式の須恵器祭祀専用に作られたものと考えられている。

地下式横穴墓

九州地方南部にのみ見られる地下式横穴墓は当古墳群でも確認されている。特に7号墳には古墳内部へ深く掘った地下式横穴墓が発見されている。

生目古墳群史跡公園

史跡指定後しばらく調査が進まなかったが、1990年代後半から発掘調査、史跡の追加指定を経て、2008年(平成20年)4月1日、史跡公園として開園した。園内には前方後円墳8基、円墳25基や地下式横穴墓のほか、駐車場トイレ展望台あずまやがある。

  • 開園時間
5月1日 - 9月30日; 8:30-19:00
10月1日 - 4月30日; 8:30-18:00
  • 休園日 なし
  • 料金 無料

生目の杜遊古館

宮崎市の埋蔵文化財センターと生目古墳群のガイダンス施設として当古墳群に隣接する形で2009年(平成21年)4月25日に開館した。正式名称は「宮崎市生目の杜遊古館(埋蔵文化財センター)」(読みは「いきめのもりゆうこかん」)。埋蔵文化財の調査・研究、整理・保存と出土品の公開のほか、研修室、体験学習施設、宿泊施設、炊飯施設も併設している。入館・展示室は無料。

  • 開館時間 9:00-16:30(入館は16:00まで)
  • 休館日 毎週月曜(国民の祝日の場合には翌日)、国民の祝日の翌日(ただし土日にあたる場合には開館)、12/29-1/3
  • 料金 無料

脚注

  1. ^ a b 宮崎県教育委員会文化財課. “みやざき文化財情報”. 宮崎県. 2020年7月25日閲覧。
  2. ^ 現地案内板による。

参考文献

  • 宮崎市教育委員会(編)「活き! 行き! 生目古墳群: 国指定史跡生目古墳群 ガイドブック」パンフレット、編集年次不明
  • 宮崎市教育委員会(編)「活き! 行き! 生目古墳群Vol.2: 国指定史跡生目古墳群 ガイドブック」パンフレット、編集年次不明

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