生体に対する影響
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ストロンチウム90は骨に蓄積されることで生物学的半減期が長くなる(長年、体内にとどまる)ため、ストロンチウム90は、ベータ線を放出する放射性物質のなかでも人体に対する危険が大きいとされている。
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生体に対する影響
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経口で10000 Bqを摂取した時の実効線量は0.13 mSvとされ、1 mの距離に1.00 MBqの線源があった場合、ガンマ線によって1日に1.9 µSvの外部被曝を受ける。 世界保健機関 (WHO) の飲料水中の放射性核種のガイダンスレベルは、平常時の値は10 Bq/Lで原子力危機時の誘導介入レベルであり、国際原子力機関は介入レベルを3,000 Bq/Lとしているが平常時の値や誘導介入レベルは定めていない。日本では、2011年東北地方太平洋沖地震における福島第一原子力発電所事故を受けて、放射性セシウムの飲料水中及び牛乳・乳製品中の暫定規制値を200 Bq/kgと定めた。2012年4月より強化されている規制値については福島第一原子力発電所事故の影響 食品中の放射性物質に対する規制の節参照。 セシウム137の重量あたりの蓄積量は、子供は心筋・甲状腺において大人のおよそ3倍、その他の臓器ではおよそ2倍とされている。 心筋細胞等にセシウム137が過剰に蓄積しやすく、心筋障害や不整脈などの心臓疾患が惹起されやすいことが指摘されている[信頼性要検証]。詳細は「ユーリ・バンダジェフスキー」を参照のこと。 チェルノブイリ原子力発電所事故後に作業員や住民にみられる免疫機能が低下するチェルノブイリ・エイズの発生機序について、セシウム137による内部被曝で胸腺が破壊され、ヘルパーT細胞を含むリンパ球のT細胞系が作れなくなり、B細胞に抗体グロブリンを作るように命令してくれるはずのT細胞が存在しないので、血中の免疫グロブリンの数が激減してしまう、等と述べられている。詳細は「チェルノブイリ・エイズ」を参照のこと。 胸腺は放射線や副腎皮質ホルモンなどに暴露されると萎縮するが特にT細胞を盛んに産出している時期は感受性が高い。胸腺中のリンパ球が最も多いのは思春期(10代前後)でピーク時の胸腺は30~40gに達する。その後は急速に萎縮し脂肪組織に置き換わる。そのため胸腺は最も老化の早い器官といわれる。逆にいえば胸腺は発達が早く、たとえば、出生直後のマウスで胸腺摘出を行うと、マウスは免疫不全に陥るが、成熟マウスで摘出をしても免疫系に影響は少ない。これは、成熟した個体では十分なT細胞のプールができ、末梢でもリンパ球が生理的増殖を行うようになるからである。詳細は「胸腺」を参照のこと。
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