生体とカルボン酸
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/14 09:15 UTC 版)
生体において、炭素数4以上の直鎖カルボン酸は脂肪の成分であるため脂肪酸と呼ばれる。言い換えると、脂肪は脂肪酸のトリグリセリドである。生体での脂肪酸生合成はアセチルCoAを起点として、マロニルCoA由来のC2ユニットが導入されてαケト酸・CoAとなり、NADPH2などでαケト基が還元が繰り返されてより長鎖の脂肪酸・CoA となり生合成される。したがって、炭素数が偶数の脂肪酸は普通に見られるが、炭素数が5(吉草酸)以上の奇数の脂肪酸は自然界では少数である。またαケト酸はアミノ酸生合成の出発物質でもある。 また多種のカルボン酸から形成されるクエン酸回路は、糖由来のピルビン酸をCO2に分解しながらNADPH2などを酸化的リン酸化経路に供給することで、生物のエネルギー代謝(内呼吸)の中核を担っている。
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