猫の事務所
作者宮沢賢治
収載図書風の又三郎
出版社旺文社
刊行年月1989.4
シリーズ名必読名作シリーズ
収載図書ファニーキャッツ
出版社北宋社
刊行年月1990.1
収載図書長岡輝子、宮沢賢治を読む 5 雪渡り
出版社草思社
刊行年月1991.2
シリーズ名草思社CDブック
収載図書ちくま日本文学全集 003 宮沢賢治
出版社筑摩書房
刊行年月1991.3
収載図書新・ちくま文学の森 2 奇想天外
出版社筑摩書房
刊行年月1994.10
収載図書新 校本 宮沢賢治全集 第9巻 童話 2
出版社筑摩書房
刊行年月1995.6
収載図書新 校本 宮沢賢治全集 第12巻 童話 5
出版社筑摩書房
刊行年月1995.11
収載図書セロ弾きのゴーシュ
出版社角川書店
刊行年月1996.5
シリーズ名角川文庫
収載図書注文の多い料理店
出版社集英社
刊行年月1997.6
シリーズ名集英社文庫
収載図書童話集 風の又三郎 他十八篇
出版社岩波書店
刊行年月2003.4
シリーズ名岩波文庫
収載図書ザ・賢治―全小説全一冊 グラスレス眼鏡無用 大活字版
出版社第三書館
刊行年月2007.1
猫の事務所
作者高橋源一郎
収載図書ミヤザワケンジ・グレーテストヒッツ
出版社集英社
刊行年月2005.5
猫の事務所
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/07 17:27 UTC 版)
「猫の事務所」(ねこのじむしょ)は宮沢賢治の童話。尾形亀之助編集の雑誌『月曜』の大正15年(1926年)3月号に発表された、賢治の数少ない生前発表童話の一つである。
下書きとみられる草稿が残されており、『校本 宮澤賢治全集』(筑摩書房)以降の全集に「初期形」として収録されている。
あらすじ
軽便鉄道の停車場のちかくにある猫の第六事務所は猫のための歴史と地理の案内所。そこには大きな黒猫の事務長、一番書記の白猫、二番書記の虎猫、三番書記の三毛猫、そして、四番書記の竈猫[1](猫の品種ではなく、寒がりでかまどで寝るので煤で汚れた猫を指す[2])がいた。かま猫は三人の書記にいじめられながらも、黒猫の支えやかま猫仲間の応援もあり、仕事に励み続ける。しかし、かま猫が風邪をひいて事務所を休んだ日、三匹の書記の讒言により、黒猫までもがかま猫を憎むようになり、かま猫は仕事を取上げられてしまった。その様子を見た獅子は事務所の解散を命じる。語り手の「ぼくは半分獅子に同感です。」という言葉で物語は閉じられる。
解説
責任者である局長が、学問や仕事を、かま猫への嫌がらせに使った瞬間に、事務所から仕事が奪われるという構成となっている。賢治は獅子の決定に半分同感であると結んでいる。
草稿の段階では完成版と大きく異なり、獅子が解散を命じた後の語りで獅子を含むすべての登場人物をひとりひとり哀れむ弁が言い回しを変えて[3]繰り返された後、「みんなみんなあはれです。かあいさうです。かあいさう、かあいさう。」と締めくくられて終わる。
派生作品
漫画
戯曲
- 中学生向けであるが、如月小春によって脚色された演劇台本がある。
- 日本演劇教育連盟(編)『中学生のドラマ5 宮沢賢治の世界』晩成書房
アニメ映画
- 「賢治のトランク」中の一編。制作1996年。
- スタッフ
- キャスト
事務所のモデル
「猫の事務所」のモデルとなった建物は旧稗貫郡役所である。賢治は稗貫郡役所から地質調査を依頼され、大迫町にたびたび訪れていることから、2007年、花巻市によって花巻市旧大迫町の役場跡地に復元され、資料館として一般に公開されている。
注釈
参考文献
- 渡部芳紀編『宮沢賢治大事典』勉誠出版 2007.8 pp.145-146(執筆者・米村みゆき)
外部リンク
- 『猫の事務所』:新字旧仮名 - 青空文庫
- 寓話 猫の事務所 (現代仮名遣い版) 宮沢賢治の童話と詩 森羅情報サービス
- 猫の事務所〔初期形〕 宮沢賢治の童話と詩 森羅情報サービス
猫の事務所
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/09 01:13 UTC 版)
猫たちがイーハトーヴォの様々な情報を集めている事務所。主人公が訪れると、所員のかま猫が応対してくれる。ストーリーが進展していくと、原作どおりに解散してしまう。
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