特殊効果とポストプロダクション
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 14:55 UTC 版)
「センス8」の記事における「特殊効果とポストプロダクション」の解説
ソウル担当のダン・グラスとジム・ミッチェルは、第1シーズンの視覚効果スーパーバイザーであった。同シーズンには約1200のVFXショットがあった。シカゴでは社内VFXチームが編成され、700ショット以上を手掛けた。Locktix VFX(160 - 180ショット)、テクニカラー(100ショット以上)、Encore VFXが主要なVFXベンダーであった。追加作業はStudio 8 FX、Trace VFX、そしてAlmost Goldが行った。シリーズの厳しい予算と時間のために、ほとんどの特殊効果はSFXで行い、必要に応じてVFXで付与された。感応者たちがテレパシー的にやり取りするシーンの多くで、追加作業を必要としないようキャストたちは単に撮影フレームの内外を都度、出入りしていた。グラスによると、VFX作業のほとんどは最終的に作品には反映されず、画面の分割、映り込んだ撮影スタッフや機材の除去、天候の強調、インサートカットなどであった。他の視覚的なことで言えば、俳優たちの年齢操作、アイスランドの車両走行シーンでの天候の強調、いくつかのクロマキー撮影、CGIによる刃物や出血、傷の追加である。 テクニカラーはジョン・トールとウォシャウスキー姉妹へ日毎に色彩補正の仕上がりを報告し、作品の見栄えを指揮するカラリストのトニー・ダスティンは「彩度をやや上げることで、現実と超現実が並存する」と説明した。ウォシャウスキー姉妹は従来のテレビ制作で行われているように「リールをロックする」ことのないようプロダクションに要請し、リリースの2週間前まで本作の語り口や見た目、色調の編集が行われた。彼らはまた、劇場映画のクオリティにすることを望み、da Vinci Resolveソフトウェアでシリーズの色調調整を行った。テクニカラーは4Kで作業し、2Kと4K解像度の二つのマスター素材を作成した。 第2シーズンの視覚効果スーパーバイザーはダン・グラスとライアン・アーバンとなり、後者は第1シーズンにおいて賞賛を受けていた。テクニカラーは再び色調調整を担当し、VFX部門は今度は600ショット以上を作業した。 本作はシカゴに本社を構えるウォシャウスキー姉妹のKinowerks、第1シーズンはジョー・ホベックとジョセフ・ジェト・サリー、第2シーズンはサリーとフィオナ・コルベックが編集した。サリーはウォシャウスキー作品『スピード・レーサー』の第一編集アシスタントであり、『ニンジャ・アサシン』では編集を任されていた。ウォシャウスキー姉妹はテレビ番組制作としては挑戦的なやり方になるとわかっていた。非常に素早く仕事を進める必要があったからである。リリーによれば、全米監督協会は長編映画の撮影に最低10週間を求めていたが、『センス8』の第1シーズンは(長編映画とほぼ同等である)1時間のエピソードを2週間ごとに完成させていくペースであった。
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