潜水艦に取り残された者たち
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/13 00:20 UTC 版)
「海の底」の記事における「潜水艦に取り残された者たち」の解説
夏木 大和(なつき やまと) 海上自衛隊の実習幹部。階級は三尉でおやしお型潜水艦「きりしお」の乗組員。「有志による対テロ想定訓練」と称した行動の結果、艦内をパニックに落としいれ、罰として腕立てをやらされているところを事件に巻き込まれる。逃げている途中で、取り残されている望たちを見つけて保護し、艦内に立てこもる。女性と子供の扱いが苦手。しかし、根が真面目なため、たびたび問題を起こす圭介に本気で怒ることも。一度、望の告白を断ったが、5年後に望と再会することになり、同作者の『クジラの彼』にも番外編「有能な彼女」の中で望の恋人として登場している。 雑誌『ダ・ヴィンチ』2009年5月号の「有川浩徹底特集」のおける「有川ワールドなんでもランキング」の「好きなキャラBEST10」では、第8位。また、「好きなカップルBEST10」では望とともに第6位、2013年5月号の同ランキングでは第5位。 冬原 春臣(ふゆはら はるおみ) 夏木の同僚。同じく実習幹部で三尉。夏木と並ぶ屈指の問題児で、同じく引き起こした騒動の罰を受けているところを事件に巻き込まれる。女性と子どもの扱いには長けているため、閉じ込められた当初、子どもたちは冬原には気さくな態度で接している。しかし、性格は夏木ほど情が厚くなく、冷めているため、相手が子どもであろうが容赦はない。正論を述べる。同作者の『クジラの彼』にも登場している。 「有川ワールドなんでもランキング」の「好きなキャラBEST10」では、第6位タイ。また、「好きなカップルBEST10」では中峯聡子とともに第5位、2013年5月号の同ランキングでは第4位。 森生 望(もりお のぞみ) 潜水艦に取り残された未成年の一人。高校三年生。17歳で、子供たちの中では最年長で唯一の女性。4年前に事故で両親を亡くし、叔母夫婦の元で暮らしているが、養子縁組をしてもらえないことにコンプレックスを抱いている。しかし、夏木のおかげで解消することとなる。夏木大和と「出会い直す」ため、のちに技官として防衛省に就職。『クジラの彼』収録の後日談では、成人後の様子が語られている。 遠藤 圭介(えんどう けいすけ) 潜水艦に取り残された未成年の一人。中学校三年生で15歳。母親が住んでいる団地の主婦たちの間でボス的な存在であり、潜水艦に取り残された子供たちの中でもっとも幅を利かせている。家庭内においても支配的な母親の強い影響下にある。望をいびっており、艦内でもたびたび突っかかるため、夏木とも衝突を起こす。しかし、この事件を機に自分は望に好意を抱いていることを自覚し、母親からの離脱を決意することになる。 高津 雅之(たかつ まさゆき) 潜水艦に取り残された未成年の一人。中学三年生で14歳。圭介・茂久と共によくつるんでおり、圭介には逆らえない。 吉田 茂久(よしだ しげひさ) 潜水艦に取り残された未成年の一人。中学三年生で14歳。両親が飲食店を営んでおり、よく店の手伝いをする。初めは夏木・冬原・望の料理を黙って食べていたが、次第に我慢ができなくなり、夏木から「補給長」に任命され、閉じ込められていた間ずっと朝・昼・晩と料理を作る。手伝いのためか、学業に費やす時間がなく、成績は悪いほうである。吉田茂にちなむ名前を圭介にからかわれ、コンプレックスがあったが夏木に一喝され解消される。そのことから、当初加わっていた圭介のグループから離脱する。 坂本 達也(さかもと たつや) 潜水艦に取り残された未成年の一人。中学二年生で13歳。哲平と行動を共にする。 木下 玲一(きのした れいいち) 潜水艦に取り残された未成年の一人。中学一年生で12歳。軍事オタク。父親が教育雑誌の編集者。 芦川 哲平(あしかわ てっぺい) 潜水艦に取り残された未成年の一人。中学一年生で12歳。達也と行動を共にする。 森生 翔(もりお かける) 潜水艦に取り残された未成年の一人。小学六年生で12歳。望の弟。両親の海での事故死のショックにより、口を閉ざしてしまったが、良くも悪くも圭介のおかげで口を開くことができるようになる。同作者の『クジラの彼』では、大学生になっており、夏木とも良関係が続いている。 中村 亮太(なかむら りょうた) 潜水艦に取り残された未成年の一人。小学六年生で11歳。 平石 龍之介(ひらいし りゅうのすけ) 潜水艦に取り残された未成年の一人。小学五年生で10歳。 野々村 健太(ののむら けんた) 潜水艦に取り残された未成年の一人。小学四年生で9歳。 西山 陽(にしやま あきら) 潜水艦に取り残された未成年の一人。小学四年生で9歳。自分の名前と弟の光で『陽光』となる。 西山 光(にしやま ひかる) 潜水艦に取り残された未成年の一人。小学一年生で6歳。兄の名前と自分の名前で『陽光』となる。
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