潜水艦による制海
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 04:51 UTC 版)
「フォークランド紛争」の記事における「潜水艦による制海」の解説
イギリス海軍の原子力潜水艦「コンカラー」によるアルゼンチン海軍巡洋艦「ヘネラル・ベルグラーノ」の撃沈はアルゼンチン海軍の戦意に冷や水を浴びせることになり、空母「ベインティシンコ・デ・マヨ」を始めとしたアルゼンチン海軍の水上戦闘艦は現存艦隊主義に転じて、二度と出撃してくることはなかった。なお、先述したようにベインティシンコ・デ・マヨの艦載機は以後陸上基地から運用され、そのうちA-4Q攻撃機はイギリス海軍フリゲート「アーデント」を沈めるなどいくつか戦果を挙げたが、シーハリアーによって3機の損害を出している。 一方、アルゼンチン海軍の209型潜水艦「サンルイス」(ARA San Luis) はフォークランド諸島北方海域で哨戒活動を行い、何回かの魚雷による攻撃を行ったとされる。このうち5月1日にはブリリアントとヤーマスを魚雷攻撃したが命中せず、逆に20時間にわたって追跡と攻撃を受けたが無事逃げることに成功した。5月8日には潜水艦目標に対し、また5月10日にはアローとアラクリティに対して魚雷攻撃を行ったが失敗した。これらの失敗は魚雷の調整失敗などによるとされる。このように実際の戦果を挙げることはできなかったにも関わらず、イギリス海軍はサンルイスの存在に多くの注意を払い続けねばらず、その行動を大きく制限されることになった。
※この「潜水艦による制海」の解説は、「フォークランド紛争」の解説の一部です。
「潜水艦による制海」を含む「フォークランド紛争」の記事については、「フォークランド紛争」の概要を参照ください。
- 潜水艦による制海のページへのリンク