現存艦隊主義
現存艦隊主義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/08/25 13:21 UTC 版)
詳細は「現存艦隊主義」を参照 現存艦隊主義あるいは艦隊保全主義、フリート・イン・ビーイング(fleet in being、「存在する艦隊」の意味)とは、艦隊を温存することで潜在的な脅威とし、敵の海上勢力の自由な活動を妨げる海軍戦略である。トリントン伯アーサー・ハーバートが最初に「存在する艦隊(fleet in being)」という言葉を使ったとされている。1690年、大同盟戦争の最中にはるかに優勢なフランス艦隊に直面して、トリントン伯は特に形勢の良い場合を除き戦闘を回避し、援軍の到着を待つことを提案した。彼の戦隊が「存在する」ことで、フランスが海の覇権を取ることを妨げ、イギリスを侵略から守れるとした。トリントン伯はフランス艦隊と戦うことを強いられたが、消極的な行動に終始して敗れ(ビーチー・ヘッドの海戦)、軍法会議にかけられた。トリントン伯は、自身が現存艦隊主義による自国艦隊の喪失回避に徹したため、フランスを海の覇者とするまでには至らせなかったと弁明し、無罪となった。
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