淀川左岸線延伸部
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「阪神高速2号淀川左岸線」の記事における「淀川左岸線延伸部」の解説
国道1号淀川左岸線延伸部として、大阪市北区豊崎地先から門真市薭島(ひえじま)地先(近畿自動車道・第二京阪道路 門真JCT)までの延長8.7 kmの自動車専用道路が事業中である。これが建設されれば、既に開通している近畿自動車道・大和川線・湾岸線と共に、延長約60kmの大阪都市再生環状道路が形成され、大阪都心部の慢性的な渋滞の解消につながるとされている。淀川左岸線延伸部は、大阪門真線として地域高規格道路候補路線に指定されている。 この計画についてはパブリック・インボルブメント(住民参画)手法によって、以下の4案などが比較検討された。 A案 大半を都市計画道路用地を利用したトンネルにする案。 B案 A案と同じルートで、豊崎側の半分をトンネルに、薭島側の半分を高架にする案。 C案 大半を、用地補償を伴わない深さ40m以上の大深度地下空間を通るトンネルにし、路線距離を短縮する案。 D案 豊崎側は阪神高速12号守口線・森小路線を利用し、森小路出口以東をトンネル構造で延伸する案。 以上の4案を沿線住民の意見を参考にしつつ検討した結果として、淀川左岸線延伸部有識者委員会はA案とC案を優位としたうえで、トンネル構造を主体として極力大深度地下を活用するのが望ましいとする提言を2006年(平成18年)12月15日に出した。トンネルなら沿道環境への影響が少ないうえ、大深度地下なら用地補償が不要であり工事期間の短縮も図れるからである。また、沿線の利便性を高めるために中間(おおむね国道479号(大阪内環状線)との交点付近)にインターチェンジを設けるよう努力すべきとしている。 2013年(平成25年)1月から環境影響評価の手続きが開始された。 淀川左岸線延伸部は2016年(平成28年)11月に都市計画決定が実施され、2017年(平成29年)4月に国土交通省近畿地方整備局・西日本高速道路・阪神高速道路の3者による合併施行方式により事業化された。淀川左岸線延伸部では大部分が地下トンネルとなり、一部区間では大深度地下の利用が予定されている。 しかし、大阪市の地質調査のミスなどにより、建設工事の沿線で、地震のような揺れと、それに起因する住宅のひび割れが続出しており、大阪・関西万博開幕までの開業が不透明となっている。
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