海洋安全保障とはとは? わかりやすく解説

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海洋安全保障とは

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/31 14:01 UTC 版)

海洋安全保障」の記事における「海洋安全保障とは」の解説

海洋安全保障とは主に海洋をめぐる国際紛争において国家による自国安全保障及び主権保持するための政策、または国際安全保障環境における海洋国際秩序の維持努めるための国家国際機構企業NGO市民など多様な主体による活動をいう。 海洋有史以来地球の7割を覆い人類世界との交流交易通路として、また豊かな漁業資源観光資源与えてきた。一方で人間に対して事故気象要因とする海難による恐怖もたらしまた、その豊かさ故に国家間紛争要因ともなってきた。世界海洋は主に各国主権及ばない公海沿岸国の領海及び排他的経済水域があるが、海洋40%は国家支配権またはその争い対象となっている。その意味国際社会における海洋問題は、各国間の「紛争の海」「主張する海」としての性格が強い。 そうした中、1994年海の憲法ともいうべき国連海洋法条約制定され国際社会として「海洋平和的利用」「持続可能な開発」に向けた各国間の取り組み目指された中で、海洋安全保障はその具現化において最も障害の多い領域である。海洋恵み交易通じて内陸国への広く流通し、それは世界的なテーマといってよい。グローバル・ガバナンス問われる21世紀国際社会において海洋はその達成不可欠なテーマである。 さて、従来海洋安全保障は主に国家海洋における主権権益確保目的とする軍事中心とした諸施策指した。しかし、近年では地球温暖化による海面上昇など地球規模危機的課題がある中、共通の安全保障観点から国家間連携によって、近隣国家同士地域海洋秩序共有しようという観点から、国際安全保障としての海洋安全保障模索されつつある。 特に国際安全保障としての海洋安全保障対象とする領域としては各国領海排他的経済水域など主権海洋環境資源治安海上交通路海軍など多様なアプローチから海の平和的利用持続可能な開発推進していくことを目的としており、特に近年では領有権問題シーレーン防衛海賊など軍事的な安全保障上の危機への対応が注目されることが多い。また、核不拡散相互利益共有豊かな海洋エネルギー資源という観点から船舶臨検もとより通商面での経済安全保障安全保障貿易管理エネルギー安全保障ともきわめて関わり合いの深い政策領域である。

※この「海洋安全保障とは」の解説は、「海洋安全保障」の解説の一部です。
「海洋安全保障とは」を含む「海洋安全保障」の記事については、「海洋安全保障」の概要を参照ください。

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