海洋学上の重要性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/17 01:31 UTC 版)
サルパが繁栄した理由の一つに、植物プランクトンの大量発生への対応方法がある。餌が十分であればサルパは急速にクローンを産み出し、それがあらゆる多細胞動物よりも速く成長することで、海から急速に植物プランクトンを除去する。しかし、プランクトンの密度が高すぎると、サルパは動きを妨げられ沈む。この期間、浜辺にはサルパの体がシート状に積み上がり、スライム状になる。さらに、サルパとの競合によって他のプランクトンの個体数も変動する。 海中に沈むサルパの糞塊や死骸は炭素を海底に運ぶ。サルパの量は、海洋の生物ポンプの役割を効率良く果たすのに十分である。そのため、サルパの存在量や分布の大きな変化は、海洋の炭素サイクルを変え、気候変動に影響する可能性がある。
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