歴史学者の意見とは? わかりやすく解説

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歴史学者の意見

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/27 22:45 UTC 版)

第一次教科書問題」の記事における「歴史学者の意見」の解説

中村政則は以下のように記している。 侵略戦争否定する保守派民族主義者なかには侵略」を「進出」に書き替えさせた事例一つもないと主張して文部省検定擁護する人々がいるが、帝国書院の『世界史』の教科書二冊は、「侵略」を「進出と書き替えさせられている。これは氷山の一角で、検定過程語句修正削除求められ事例枚挙にいとまがない藤原彰1994年8月出版され著書中でも文部省歴史教科書検定が『侵略』を『進出』に直させた」と書いている。 柴垣和夫は同シリーズ別の巻で、「私が本書執筆している1982年という年は、戦前日本朝鮮にたいする植民地支配中国侵略に関する検定教科書記述めぐって韓国中国からきびしい批判噴出した年であるが、その過程で、『侵略』を『進出』に書きかえさせる検定が、まさにこの年からはじまったことが明らかにされている」と書いている。 森武麿一般向け通史日本の歴史20 アジア・太平洋戦争集英社において、以下のように記している 1980年代に入ると、このような日本態度アジア諸国がきびしい批判目を向けるようになったそのひとつは1982年教科書問題である。文部省検定によって『侵略』を『進出』に書き換えさせたことに対してアジア諸国激し抗議の声が巻き起こった日本過去の戦争への責任をまったく忘れているのではないかという中国韓国シンガポール、マレーシアフィリピンなどの批判は、教科書問題とおして国際問題発展したこのため文部省しぶしぶ検定改善指示せざるをえなかった。 中村隆英1993年出版の『昭和史』において、「日本韓国中国への『侵略』という表現を、教科書検定のさい『進出』と直させたという報道は、いちどに韓国中国硬化させ抗議つづいたと書いている。 小島晋治丸山松幸は「1982年7月日本文部省の『教科書検定問題』(中国侵略』という表現改めさせたこと)に対す中国政府の公式抗議」と記している。 笠原十九司は「新聞各紙は、高校社会科教科書文部省検定結果報道し多く教科書侵略記述薄められ、『侵略』という記述検定意見がつき、『進出』『侵入』『侵攻』などという記述改めさせられた」と記している。 倉沢愛子2002年7月出版され著書において「1982年に、文部省検定で、日本の高等学校教科書記述アジアへの『侵略』から『進出』という曖昧な用語書き換えさせたという報道がなされ、これに対しアジア諸国激しく異議唱えたであったと書いている。 吉田裕は「1982年6月25日文部省翌年4月から使用される高校教科書検定結果公表し翌日新聞各紙その内容詳しく報道した。ところが、この報道によって、文部省日本対外侵略を『侵入』や『進出』に、朝鮮三・一独立運動を『暴動』などと書き直させていた事実明らかになると、アジア諸国敏感に反応し中国韓国では厳し対日批判まきおこる教科書検定国際問題化である。この時の初期の報道一部に「誤報」があったのは事実だが、「侵略」という表現排除する検定一貫して行われてきたのは確かである」と記している。 秦郁彦は、歴史教科書問題について和田春樹が「韓国中国批判が、わが国反動派右派痛撃与えてくれた」と1983年3月発言したとし、「日本人としての国益意識』がほとんど見られない」「こんな心がけで、運動広げられては我が国益は害される一方と思う」と論評している。

※この「歴史学者の意見」の解説は、「第一次教科書問題」の解説の一部です。
「歴史学者の意見」を含む「第一次教科書問題」の記事については、「第一次教科書問題」の概要を参照ください。

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