武蔵野線向け(5000番台)
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「国鉄205系電車」の記事における「武蔵野線向け(5000番台)」の解説
以下の2形式が改造された。 モハ205形5000番台 モハ204形5000番台 2002年から2005年、2008年に武蔵野線に投入された。同線の既存車両は、直通運転を行う京葉線地下トンネルの急勾配区間に対応するために8両中電動車が6両という編成を組んでおり、主に山手線からの205系を同線を含む多数の地域に転属させるにあたり、電動車不足が見込まれたことが登場の背景である。主回路の変更と主電動機の換装で電動車4両でも同等以上の性能を確保した。そのため、電動車のみが5000番台に改番されている。 モハ205形の主電動機への入力電力を制御するVVVFインバータ装置はIGBT素子を用いた東洋電機製造製(SC71形)で、またそのインバータによる主電動機の可変速制御手法に速度センサレスベクトル制御を用いた。この改造に伴いM1・2編成(ともに元中央・総武緩行線用)から取り外した界磁添加励磁制御装置と主電動機は253系の増備編成(200番台)2編成に転用されている。主電動機は新設計のMT74形 120 kW 出力誘導電動機が使用されている。 また、モハ204形の床下機器は種車をそのまま流用しているが、MG撤去車および非搭載車からの改造車には補助電源装置としてSIVが新たに搭載されている。そのため、MG搭載車とSIV搭載車の2種類が存在する。ただし、このグループのSIVは編成両数の関係から容量の大きい 210 kVA 出力のSS66B形が使用されている。なお、モハ204-393改造のモハ204-5069と、2008年に改造されたモハ204-5072はSIV ではなく MG を搭載している。 上記両形式に使用される台車の構造は変更していないが、TD継手使用の主電動機(前述)専用となり在来台車と区別するため、DT50系からDT70系へ形式変更された。このほか、編成を組むクハ・サハを含め、既存の205系に合わせて耐雪ブレーキ装置の取り付けも実施されている。 生え抜き車で唯一5000番台化されたM35編成(東川口-東浦和) SC71形VVVFインバータ装置 SC66B形静止形インバータ装置 改造されたDT70形台車 4M4T の8両編成で組成され、原則として改造順に番号が振り直されたため、若番ほど古いとは限らない。改造種車の大半が元山手線所属の車両であるが、初期に改造された2編成は元中央・総武緩行線の車両を種車にしている。2006年には電動車を確保するために当初から武蔵野線に新規投入された車両も追加で改造(M35編成)された。この過程で電動車ユニットの組み替えが発生し、モハ205形とモハ204形が別番号の車両を種車とするユニットが登場した。5000番台に限らず、205系は同番号の電動車同士でユニットを組むケースは初めてとなった。 上記の八高・川越線用3000番台同様にE231系0番台と209系500番台への置き換えが決まり、本番台および武蔵野線用0番台は、横浜線と南武線用と同様に2018年3月から2020年にかけてインドネシアの鉄道会社「PT Kereta Commuter Indonesia」へ譲渡することが発表され、全車譲渡された。 ← 東京・新習志野・南船橋 府中本町・八王子 → 号車1 2 3 4 5 6 7 8 形式クハ205(Tc) モハ205(M) モハ204(M') サハ205(T) サハ205(T) モハ205(M) モハ204(M') クハ204(Tc') 搭載機器 VVVF MG,CP VVVF MG or SIV, CP 7号車の補助電源装置はMGまたはSIVどちらかを搭載している。 制御装置はVVVFインバータ装置である。
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