構成と任務
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/26 09:24 UTC 版)
「ブルーズ・アンド・ロイヤルズ」の記事における「構成と任務」の解説
連隊のカーネル・イン・チーフ(Colonel-in-Chief)には歴代君主が就任し、名誉職の連隊長は通常陸軍の将官が務めるが、1998年以降アン王女が連隊長を務めている。 当連隊は3個中隊編制で、2個中隊はライフガーズ連隊の2個中隊とともに王室騎兵連隊 (HCR:Household Cavalry Regiment) を構成し、FV107 シミター、パンサー CLV、ジャッカル・コヨーテなどの装甲戦闘車両をもちいて、第16航空強襲旅団を含む第3師団に対し装甲偵察能力を供給することを任務とし、残りの1個中隊は同じくライフガーズ連隊の1個中隊とともに王室騎兵乗馬連隊 (Household Cavalry Mounted Regiment) を構成し、おもに儀仗兵としての任務をおこなう。やや煩雑な編制であるが、これはイギリス陸軍の縮小後も各連隊の長く、そして独自の伝統を守るための措置である。また、王室騎兵隊自身が "The best of both world" と謳うように、戦闘任務と儀仗任務は連隊にとってどちらも最重要任務であり、どちらかの任務が「片手間」であるようなことは決してない。 ブルーズ・アンド・ロイヤルズ連隊は上記の通り機甲部隊の性格を持つが、王室騎兵隊自体が格式上は軍団と同格であるため、王室機甲軍団には形式上所属していない。 ライフガーズかブルーズ・アンド・ロイヤルズに勤務するためには、基本軍事教育(兵の場合は12週間)を受けた後、王室騎兵連隊要員は戦闘装甲車両操縦者の教育等を受ける。王室騎兵乗馬連隊要員は乗馬学校において16週間の乗馬教育を受ける。その後、ライフガーズ連隊かブルーズ・アンド・ロイヤルズ連隊に配属される。王室騎兵乗馬連隊として儀仗任務をしている騎兵であっても2年間勤務した後は一旦、儀仗任務を離れ、戦闘装甲車両の教育を受けて装甲偵察任務に就かなければならない。英国では真の騎兵隊員は乗馬と装甲偵察の両方の任務について精通しなければならないと考えられているからである。 王室騎兵隊の名称は形式のみのものではなく、現在においても王室の護衛はきわめて重要な任務であり、ウィンザー城またはバッキンガム宮殿に危険な事態が生じた場合は、いつでも緊急出動がとれる体制が整えられている。実際、ウインザー城火災の際にはブルーズ・アンド・ロイヤルズ連隊の部隊も消火活動の支援にあたっている。 軍旗敬礼分列式のロイヤルファミリー。カーネル・イン・チーフのエリザベス2世(黄緑色の服)。連隊長のアン王女(向かって右端)とウィリアム王子(向かって左後方で横を向いている人物)はブルーズ・アンド・ロイヤルズ連隊の制服を着ている。 軍旗敬礼分列式のブルーズ・アンド・ロイヤルズ連隊ドラム手。
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