有害事象・副作用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/13 18:29 UTC 版)
主な有害事象としては、IUDが子宮から飛び出してくる滑脱、子宮穿孔、骨盤内炎症性疾患(PID)、S状結腸瘻、挿入後の子宮や卵管の感染症などがある。副作用は不正出血、下腹痛、性交時の痛みなどがあり、ある製品では総症例1,047例中602例(57.5%)に使用に関係する副作用が認められ、主な副作用としては月経異常269件(25.7%),過多月 経136件(13.0%),月経中間期出血120件(11.5%),腹痛116 件(11.1%),疼痛111件(10.6%),白帯下108件(10.3%)等。銅(Cu)もしくはニッケル(Ni)に過敏な女性の場合にはIUDの副作用が現れる懸念がある。IUDに使用される金属は99.99%が銅であるが、研究によれば最大で0.001%のニッケルが含まれる。ニッケルはアレルギー性が高いため、これほどの少量であっても問題を引き起こす可能性があると一部の研究者は示唆している。銅とニッケルを含むIUDを装着している患者のグループに、全身的吸収による湿疹(英語版)性皮膚炎や蕁麻疹が見られる場合があることをいくつかの研究が示している。しかしながら、IUDから1日に体内に吸収される金属の量は食事による摂取量よりも遥かに少ないため、多くの皮膚科医たちはこうした症例での症状が金属の過敏症であるかは疑わしいとしている 。出産を経験したことのない女性(未産婦)は副作用のリスクが高くなる[要出典]が、このことはIUDの使用を忌避する理由とはならない。一部の医療専門家は挿入時に妊娠していないことを確認するために月経中にIUDを挿入することを好む。しかしながら、妊娠中もしくは受精の可能性がある時期を除けばIUDは月経周期のどの時点でも挿入可能である。子宮頸部が自然に広がる月経中期に挿入を行えばより楽である。
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