晩年まで
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/05 02:44 UTC 版)
再びアマチュア的な音楽活動に戻っていた村田に、尚美学院が新しく創設した「プロミュージシャン学科」から講師の依頼が入った。最初は気乗りしなかった村田だが、次第にやりがいを感じ、講師活動に精力的に取り組むこととなる。また、村田が講師をしているという話を聞きつけた他の学校から講師のオファーがあったり、卒業した生徒から個人的にレッスンを依頼されたりするうち、いつしか活動はレッスン一色になっていった。そのまま講師活動を続けようと思っていた村田であったが、講師活動が6年間経った時に自身が肺炎で入院したことと、ALMOND ROCCAのベーシスト・新井正春が急逝したことを契機に、自分の音楽活動に戻ることを決意する。また、自身の音楽活動を総括するため、1:デビュー前のデモソングの再録、2:夏モノアルバム、3:ロック物のアルバムの三部作を製作するという着想を得、2008年4月に13年ぶりの新作となる『Now recording』を自主リリースした。同アルバムはライブツアー活動のプロモーション用に作成した側面が大きかったが、音楽関係者からの反響が大きく、同年8月にメジャーレーベルであるユニバーサルレコードからボーナストラック5曲入り、24bitリマスターでの再リリースとなった。 2009年、夏モノアルバム『ずーーっと、夏。』をリリース。次作はロック物の予定だったが、『ずーーっと、夏。』の反響が大きかったため、翌2010年には続編的なアルバム『ずーーっとずっと、夏。』のリリースとなった。2012年には「夏モノ3部作」の3作目として『ずーーっとずっと、ずっと夏。』をリリース。同アルバムからは「太陽のPrecious」(作詞:安藤芳彦/作曲・編曲・歌:村田和人)が東芝「住宅用太陽光発電システム」のCM「次の暮らし篇」のCMソングとして先行放送された。2013年には他アーティストへの提供曲をカバーした『Treasures in the BOX』を6月に、夏モノ3部作から選出した楽曲にマイケル富岡の喋りを乗せたラジオ風のノン・ストップDJミックスに仕上げたベスト盤『夏!夏!夏!』を7月にリリースしている。 2015年1月まで日本各地を訪れるライブ活動を精力的に行っていたが、この頃から体調不良を訴えるようになる。その後は闘病しながら音楽活動を続けていたが、2016年2月初旬には春から行われるライブツアー中止を発表。間もなく容態が急変し、2月22日午後4時20分、大腸がんからの転移性肝臓がんにより死去。享年62。 亡くなる直前まで制作していたアルバム『De P-CAN』は、村田バンドや生前親交の深かった杉真理、息子の村田彼方の手により完成され、「村田和人 & His Friends」名義で発売された(全曲の詞が完成する直前に逝去したため村田自身による歌唱は2曲のみで残りは村田バンドのメンバーやゲスト参加したミュージシャンが担っている)。
※この「晩年まで」の解説は、「村田和人」の解説の一部です。
「晩年まで」を含む「村田和人」の記事については、「村田和人」の概要を参照ください。
- 晩年までのページへのリンク