旧1号の造型
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 06:17 UTC 版)
マスクはFRP製で、分割方式ではなくヘルメットのようにすっぽりとかぶる。第3話からは顔の色が濃いものも使用している。ハードアクション用はオールラテックス製。後頭部には着用者の髪の毛がのぞく。耳の部分には通気孔が空けられている。のぞき穴周囲のビスは4つのものと5つのものがあり、ねじ穴はマイナスである。 粘土造型を担当したのはエキスプロダクションの三上陸男。旧1号のマスクは藤岡弘、の頭部に合わせて作られたため、新1号よりも小ぶりであるという説があったが、新1号マスクは旧1号から型取りしているため、実際のサイズに大差はないと考えられる。 マスクの各部については以下の通り。 Cアイ - 透明ポリエステル製。押し型によって複眼のパターンをつけている。第1話から用いられているピンクに見える無着色のものと、第4話以降に用いられているクリアーカラーの赤で塗られたものがある。夜間撮影で眼を光らせる際は自転車用の豆電球と反射板を使っているが、マスク内には電源は仕込まれていない。 クラッシャー - 上下分割されており、下顎はラテックス製。第1話では顎もFRP製であった。ポリ製の物もあったらしい。マスクの下にかぶる、つばを切断した塗装屋の帽子から、ゴムバンドで吊っている。 超触覚アンテナ - ラジオ用アンテナを自転車のブレーキワイヤーでマスクに接合した物。先端の突起が付いているものと無いものがある。 Oシグナル - 青または緑色の市販品のランプを使用。 スーツの生地は、初期はシカ皮だった。第3話まで使用されたが、アクションには不向きであったため変更された。後期はビニールレザー製になったが、本皮のものもあったらしい。胸のコンバーターラングはラテックス製。 旧1号の変身ベルトは下地が白い。装飾によって様々なバリエーションがある。 タイフーン - 厚みの異なる2種類が存在する。厚いタイフーンには風車の回転機構が仕込まれていたらしいが、スーツ着用時に全身が映った状態で作動させている映像はない。 エナージ・コンバーター - 厚みの異なる2種類が存在し、チューナーやスイッチの形状でさらに細かく分かれる。初期は電池を収められるようになっていた。 止め具 - バックル式とシートベルト式の2種類が存在する。 全体を通じて言えることだが、細部のカラーリングは話数によって微妙に変化している。これは改良や補修を現場で行っていたという制作上の事情である。当時エキスプロダクションに所属していた前澤範は、番組の長期化を想定していなかったために塗料を作り置きしておらず、その都度調合しており、また絵の具の質も悪かったことから変色していき、様々な色のライダーが存在していたと証言している。 実際に着用した藤岡弘、は、第1話の撮影ではマスクをつけてのアクションは自身の息で前が見えなくなり、革製のスーツも動きづらかったことを証言している。また、監督の折田至は、照明が当たると乱反射し、さらに見えづらくなったと述べている。
※この「旧1号の造型」の解説は、「仮面ライダー1号」の解説の一部です。
「旧1号の造型」を含む「仮面ライダー1号」の記事については、「仮面ライダー1号」の概要を参照ください。
- 旧1号の造型のページへのリンク