新新訳源氏物語とは? わかりやすく解説

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新新訳源氏物語

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/20 13:45 UTC 版)

源氏物語礼讃歌」の記事における「新新訳源氏物語」の解説

このようにして形成されてきた「源氏物語礼讃」は、1938年昭和13年10月から1939年昭和14年9月にかけて金尾文淵堂から出版され与謝野晶子の『新新訳源氏物語』の各帖の冒頭をかざることとなった。なお、『新新訳源氏物語』には、和歌に「晶子」との署名付されていることから『源氏物語』原文存在するものではなく与謝野晶子付け加えたのであることは分かるものの、これらの和歌書き加えた理由も、これらの和歌が『明星』や『流星の道』に掲載されいたものとほぼ同じものであることの説明一切ない。また『新新訳源氏物語版』では 『新新訳源氏物語』において夕霧巻は昭和14年2月刊行第4巻の「夕霧」と昭和14年6月刊行第5巻の「夕霧二」に分けて収録されており、それぞれの巻頭異な和歌付されている。 本文存在しない雲隠巻のためにも和歌作られている といった違いがあるため、他の版より和歌の数が2首多く全部56となっている。 初版では、各帖の冒頭晶子自筆和歌記され色紙写真掲載されており、第3巻以降では色紙次の頁に活字の形で和歌掲載されている。色紙記され和歌にはルビ一切記されていないが、翻刻された和歌には『新新訳源氏物語』の本文と同様総ルビとなっている。また色紙記され和歌翻刻された和歌は同じであるが、ただ一箇所匂宮巻において「春(はる)の日(ひ)の光(はかり)の名残(なごり)花(はな)ぞのに匂(にほ)ひ薫(かを)るとおもほゆるかな」が色紙では「薫るおもほゆるかな」となっており、「と」一文字欠けている。 この『新新訳源氏物語』が完結したことを記念して1939年昭和14年10月開催された「新新訳源氏物語完成記念祝賀会」において『源氏物語礼讃』として参加者配布され印刷物収められた。 『新新訳源氏物語』は晶子没後さまざまな出版社から刊行されたが、その本文は細かな部分でしばしば晶子自身によるオリジナル版の『新新訳源氏物語』とは異なっている。角川文庫版ではその本文について「新字新かな直した」と注記されているが、「中には文法的におかしかったり意味が変わってまったりしているような「改竄」と行っていいよう改悪もある」との批判もある。また『新新訳源氏物語』は、角川文庫版以外にも三笠書房日本書房河出書房河出書房新社)などから出版されており、漢字表記仮名遣いの手直しそれぞれ独自に行っているが、これらにもそれぞれ問題含まれていると指摘されている。

※この「新新訳源氏物語」の解説は、「源氏物語礼讃歌」の解説の一部です。
「新新訳源氏物語」を含む「源氏物語礼讃歌」の記事については、「源氏物語礼讃歌」の概要を参照ください。

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