新ホームへの切り替え
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/27 01:48 UTC 版)
「春日野道駅 (阪神)」の記事における「新ホームへの切り替え」の解説
旧ホームが廃止された背景として、危険の回避、ダイヤ編成上のネックの解消がある。また、地下化時の当駅存続運動のきっかけとなった近隣の工場群が移転し、跡地がHAT神戸として再開発が進んだことも挙げられる。再開発の計画時期には阪神・淡路大震災が発生し、建設されていた公営マンションに家を失った多くの人々、とりわけ高齢者が暮らすようになった。これを機に、バリアフリー・ユニバーサルデザイン・災害時の避難経路複数確保を考慮に入れたホームを含めた駅全体の改良工事が必要になり、諸検討の結果、「既設の島式ホームは廃止し、相対式ホームを新設するのが適当」となった。 新ホームは、線路は従来のままに存置し、かつ営業運転を継続したままで、旧ホームの反対側の地下トンネルの壁を開削・拡幅して、旧ホームの線路を挟んだちょうど反対側に設置されることになった。鉄道駅総合改善事業により法的に神戸高速鉄道が事業主体となることで国・兵庫県・神戸市から補助金を受け、2001年(平成13年)11月6日に改良工事が開始された。そして、2004年9月25日初発から新ホームに切り替えられ、日本一幅が狭いと言われた旧ホームはその役目を終えた。同時に、通過電車の速度も開業時の75 km/hに戻されている。旧ホームはその後安全柵が撤去されて補強用柱などが取り付けられたものの現存し、新ホームや電車内から見ることができる。またコンコースには旧ホームや周辺の風景が掲示されている。 新ホームは、旧ホームよりも約1両分大阪側にずらして設置された。新ホーム使用開始時に、ホームの有効長が一時的に5両編成分しかなかったのは、開削することになった大阪側1両分のトンネルの壁がアーチ構造、つまり線路と新ホームの間に立ちはだかる壁だけで上層部を支えていたことによる。この壁を撤去するにはアーチごと撤去しなければならないが、アーチ上層部には旧ホームにとって唯一の改札口があったため、壁を撤去する前に改札口を別に確保する必要があった。そこでまず西改札口および新ホームのうち、アーチ構造に関係しない5両編成分のみを完成させてアーチ撤去期間中の改札口を確保し、そして実際にアーチごと壁を撤去することになったのである。そして、撤去されたアーチの跡地には東改札口が開設され、新ホームとの間を連絡するエレベーターと上りエスカレーターが設置された。なお、地下道の一部は旧ホーム時代のまま残っている。
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