新しい技術を利用したもの
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/04 00:34 UTC 版)
「方位磁針」の記事における「新しい技術を利用したもの」の解説
磁石の性質を利用した方位磁針では、透明な油(ダンパオイル)によって振れを低減したものがある。気圧・気温により気泡を生じることがあるが、機能・特性への影響はない。気泡を消そうとして加熱したりするとケースが変形する原因となる。 磁石を用いない方位磁針として、2つの磁気センサで磁束密度を測定し、方位を割り出すものもある。 離れた2つのGPS受信機を使って方位を割り出すものもある。大掛かりなため、磁気以外の冗長手段として用いられる。運動方向の情報を使えるなら、簡易な方法として異なる時点の位置情報から運動の方角が得られる。 高性能なジャイロによって、地球の自転を測定し、方位を割り出す方式もある。これも大掛かりになる。詳細は「ジャイロコンパス」を参照 軍用品は、軍用地図(縮尺5万分の1で格子が入っている)と組み合わせての砲撃目標や進軍方向の決定等に使われる。「レンザティックコンパス」という。単位としてミルを使用することがある。レンザティックコンパス(Lensatic Compass )は眼の高さで水平に持ち、照準(右写真の製品の場合、蓋に抜かれている長方形の穴に張られた針金の線と、レンズの上に設けられた溝)を目標物に合わせつつ、レンズを通して盤面を見て、外周の目盛りを磁針の指す方位に一致させる。起倒式の鏡を備え、鏡に写った盤面の像を見る構造の製品もある。目標物が1つの場合は、磁針の方位を覚えるだけでも良い。目盛り線の指す方角が進むべき方向である。行進中に定期的に取り出し、自分の進路すなわちその時点で磁針の表す方角が、目標設定の時に目盛り線を置いた方角からずれ始めていないか確かめる。 登山やオリエンテーリングでは、目盛りや線が施された透明なプレートと、手で回転させられる方位目盛がついた方位磁針がよく用いられる。照準器を持たないため、レンザティックコンパスに比べると精度の面では劣るが、地図に直接置いて使うことができる。 透明なプレートと、回転する方位目盛がついたシルバの方位磁針 民生用のレンザティックコンパスを使って、陸上で目標の方位を正しく把握する能力が身についているか確かめる訓練を受けるアメリカ海軍兵士 ウガンダ陸軍で陸上ナビゲーションに使われるレンザティックコンパス
※この「新しい技術を利用したもの」の解説は、「方位磁針」の解説の一部です。
「新しい技術を利用したもの」を含む「方位磁針」の記事については、「方位磁針」の概要を参照ください。
- 新しい技術を利用したもののページへのリンク