数学教育活動
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1990年代以降は、ゆとり教育導入による数学の学力低下を危惧し、数学教育の重要性と充実を訴える活動に力点を置いてきた。証明教育を中心とした“考えて論述する”教育の重要性を新聞・雑誌などで多数掲載している(読売新聞「論点」と朝日新聞「私の視点」にそれぞれ複数回ある)。2007年4月からスタートした毎日小学生新聞の週一回の連載「芳沢先生の身近な算数教室」は2年間におよんだ。2012年7月からスタートした日本経済新聞電子版の不定期の連載「おとなの数学」、同年11月からスタートした読売中高生新聞の隔週の連載「エンタの数学」は、生きた題材で構成されている。著書『反「ゆとり教育」奮戦記』には、積極的に引き受けてきた全国各地の小・中・高校への出前授業や教員研修会での講師のほか、一般向けの講演会のエピソードも楽しく記述されている。2006年7月に東京理科大学と松山市で共催した小説「坊っちゃん」100周年記念事業の一環として愛媛県立松山東高等学校(旧・松山中学)で行った授業、2007年9月の三倉茉奈・佳奈との数学ライブ(明治大学)等はNHKの全国ニュースで放送された。3年間に渡って訪れたという秋田県大仙市立西仙北西中学校がブラックバスの研究で日本学生科学賞の文部大臣賞を受賞したときの読売新聞秋田版に載ったお祝いのメッセージ(2008年2月6日)がある。現学習指導要領の算数の改定で桁数の多い掛け算や小数・分数の混合計算が復活し、3つの数字の四則混合計算が重視されたが、委員となっていた文部科学省委託事業「教科書の改善・充実に関する研究」で最後に取りまとめた提言(2008年春)にその主張が盛り込まれたことが少なからず影響しているようだ。2007年4月からの桜美林大学勤務はリベラルアーツ学群設置人事(2011年3月完成)であり、2008年秋に5回に渡って連載された朝日新聞東京都版キャンパスブログや著書『反「ゆとり教育」奮戦記』を見る限り、近年は「心」を重視した教育に関心を深めている。AKB48第1回じゃんけん大会の前に出版された『AKB48じゃんけん選抜公式ガイドブック』(2010年、光文社)誌上で、総選挙ベスト16のうち何人がじゃんけん選抜ベスト16に入るかという人数期待値を4.25人と予想し、結果が4人となったことから、これが「人生最高の思い出となる期待値計算」(著書『論理的に考え、書く力』より)と述べている。
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