投入例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/12/20 09:43 UTC 版)
この投入のうち、もっとも大規模な例の一つとしてジェイウィック作戦がある。これは第二次世界大戦中に実施された特殊作戦だった。1943年9月、14名の連合軍特殊部隊員により「Z特別部隊」が編成され、シンガポール港で日本軍の輸送を奇襲して7隻の船舶に損害を与えた。彼らは港湾内をパドルで漕ぎ渡り、隠された出撃場所に戻る前に、リムペットマインを数隻の日本の輸送船に設置した。爆破の結果、リムペットマインは7隻の日本側船舶を撃沈したか大破させた。被害総トン数は39,000t以上から成るものだった。 イギリス特殊作戦部隊によるリムペットマイン投入の一例には、1942年、フランスのボルドーに停泊する商船を狙い、使用不能または撃沈を企図したフランクトン作戦がある。この作戦は映画「The Cockleshell Heroes」の主題となった。 1944年、イギリス特殊作戦執行部により編成された「ノルウェー独立中隊1」はリムペットマインを用いてMSモンテ・ローザを攻撃した。1945年1月16日、輸送船ドナウの左舷側に沿い、喫水線下50cmに10個のリムペットマインが仕掛けられた。これらの爆弾はドナウがオスロ・フィヨルドを離れ、公海に到達したときに爆発するよう調節されていた。しかし出発時間が遅れ、ドナウが港の先のドレーバク水道に到着する前に爆発が生じ、船は沈没した。 1958年9月、アルジェリア戦争中にはトゥーロン港に停泊中のリシュリュー級戦艦の2番艦ジャン・バール (戦艦・2代)に、FLNの水中破壊工作部隊による船底へのリムペットマインの装着事件が起きたが、これは失敗した。1980年、リムペットマインは「シエラ」号の撃沈に用いられた。この捕鯨船はシーシェパードと対立した後、ポルトガルでドック入りした際に攻撃を受けた。 他の使用例として、1985年7月10日、ニュージーランドのオークランド港でフランスの対外治安総局(DGSE)が工作員を投入し、グリーンピースの所有する「レインボー・ウォーリア号」を沈没させた。。 エジプト軍のリムペットマインは、アフガニスタン紛争中、ムジャーヒディーンが使用するためCIAの手で改良を加えられた。これらはソ連のトラックに対して使用された。
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