成立条件とは? わかりやすく解説

成立条件

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 09:59 UTC 版)

照葉樹林」の記事における「成立条件」の解説

赤道付近熱帯多雨地帯では、常緑広葉樹林成立し熱帯雨林呼ばれる一方、これよりも緯度の高い温帯において、冬季寒さ厳し地域では、樹木は冬に落としてしのぐが、寒さそれほど厳しくない(最寒月平均気温が5以上)地域では落とさずそのまま次の年も使う。そのため常緑広葉樹林成立する。しかし、を冬も維持し続けるために、寒さ対す対策として、熱帯雨林のものより小さく厚くなる傾向がある。 このような温帯常緑広葉樹林には2つのタイプがあり、一つ地中海地方見られる硬葉樹林である。夏期少ないため、堅くしてそれに対応した樹木硬葉樹として典型的な有用樹種としてコルクガシ・オリーブ・イナゴマメ、硬葉樹林地域分布し落葉する樹種としてアーモンド・ピスタチオ・ザクロ・イチジクなど)からなる森林である。現在、自然植生としてはほとんど残っていない。 温帯常緑広葉樹林のもう一方が、照葉樹林である。夏期多雨暖温帯成立し硬葉樹より大きく表面クチクラ発達して光って見えることからその名がある元来中国南西部から日本列島にかけて広く分布して概ねフォッサマグナ以西西日本山地帯以下、関東地方南部低地 - 低山帯北陸地方東日本低地東北地方海岸部(特に日本海側)は、本来この種の森林覆われていたと思われる。ただし、照葉樹林形成する樹木種のうちには落葉広葉樹もある。また、モミ・ツガ・イヌマキ・ナギなどの裸子植物混入することが珍しくない1982年環境庁発表によると、日本列島照葉樹林森林面積の0.6%にすぎず、ほぼ全滅状態にいたった。 なお、大西洋周辺では、照葉樹林は「ラウリシルバ」(ラテン語: laurisilva; クスノキ類のの意)と呼ばれるが、氷河影響ヨーロッパから後退しマデイラ島アゾレス諸島カナリア諸島などマカロネシア島嶼区、アトラス山脈北稜(モロッコアルジェリア)にわずかに残るに過ぎない最大照葉樹林地帯は「綾の照葉樹林」(宮崎県綾町)で、2012 年ユネスコ生物圏保護区ユネスコエコパーク)に指定された。

※この「成立条件」の解説は、「照葉樹林」の解説の一部です。
「成立条件」を含む「照葉樹林」の記事については、「照葉樹林」の概要を参照ください。

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