意思決定方法とは? わかりやすく解説

意思決定方法

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 10:50 UTC 版)

民主主義」の記事における「意思決定方法」の解説

全会一致」、「多数決」、「少数決」、および「熟議民主主義」も参照 民主主義構成員全体による意思決定のため、全構成員による集会や、代表者による議会いずれの場合でも、合意形成方法議論となる。 大別して以下の決定方式がある。 全会一致 - 全構成員または全出席者賛成をもって決する民主主義理念上、最大正統性得られる。各構成員拒否権を持つ事と同等多数派による専制懸念が無いが、説得調整が重要となり、対立を含む議案では合意形成困難性が高い。(国際連盟総会理事会国連安保理常任理事国拒否権など) 多数決過半数) - 全構成員または全出席者の、過半数をもって決する効率的な意思決定可能だが、多数派による専制となり議会形骸化する、過半数勝敗分かれるため僅かな状況変化により結論二転三転する、過半数形成のための駆け引き取引が重要となる、などの懸念もある。(古代アテナイ民会多く近代議会における通常の立法など) 多数決特別多数) - 全構成員または全出席者の、過半数よりも更に多い特定の数などをもって決する。特に重要な意思決定慎重に行う目的採用される国際連合憲章改正発議硬性憲法改正など) 一般的には議論による説得妥協交渉などを続けて全会一致となるまで合意形成を図る事が理想的だが、意見集約が困難で期限求められる場合には多数決採用される。しかし多数決は「多数派による専制」(トグウィル)ともなり、特に階級民族など同質性が低い集団では、多数派少数派固定化し、議会における実質的な審議機能低下すると、民主主義による全体統合機能形骸化する。 また自由な議論には言論の自由多元主義情報公開などが前提となるため、形式的に民主主義でもこれら前提実質的に不十分な場合には非自由主義的民主主義などとも呼ばれる自由主義多元主義観点からは、複数意見存在して議論選択余地がある事自体が健全であり、説得状況によって現在の少数派将来多数派になる可能性確保されている事が、議会民主主義統合機能には必要となる。 古代アテナイでは議論行った後に、決着しない場合には多数決が行われた。モンテスキュー二院制による慎重な審議主張しルソー人民主権重視して一院制主張した多く近代憲法では、憲法改正など重要な意思決定には単純過半数より厳しい、半数超える成立要件レファレンダム要件などが定められている。

※この「意思決定方法」の解説は、「民主主義」の解説の一部です。
「意思決定方法」を含む「民主主義」の記事については、「民主主義」の概要を参照ください。

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