あ・し【▽悪し】
読み方:あし
[形シク](「よし」に対して)物事のありさまがよくない。また、不快な感じをもつさま。
㋐快くない。
㋑不都合だ。
「ここには弓場(ゆみば)なくて—・しかりぬべしとて」〈かげろふ・中〉
㋒容姿が悪い。みにくい。
「よき女といへど、ひとりあるは、—・しき二人に劣りたるものなれば」〈宇津保・吹上上〉
㋓貧しい。
「いかにしてあらむ。—・しうてやあらむ、よくてやあらむ」〈大和・一四八〉
㋖(技能などが)へただ。まずい。
「昔の犯しの深さによりて、—・しき身を受けたり」〈宇津保・俊蔭〉
4 (動詞の連用形に付いて)…することがいやだ。…しにくい。
「他国(ひとくに)は住み—・しとそいふ速(すむや)けくはや帰りませ恋ひ死なぬとに」〈万・三七四八〉
[補説] (1) 現代語では、「よし」と対を成す形で「よしあし」「よかれあしかれ」「よきにつけあしきにつけ」などの語句の中にみられるほか、連体形「あしき」の形で「あしき前例を残す」など文章語的に用いられ、また、「あしからずご了承ください」「折あしく出張中だった」のような語形に用いられる。(2) 口語形「あしい」は、中世に生じたが今は用いられない。→悪(あ)しい
わろ・し【▽悪し】
「悪し」の例文・使い方・用例・文例
- 物事の善し悪しは分かっている
- あなたを嫌悪している。
- もしあなたが私を嫌悪しなければ、私はあなたに会いたい。
- 良かれ悪しかれ、困難を乗り切るにはこうするより他ない。
- 良かれ悪しかれ、テレビは世の中を変えた。
- 彼女には事の善し悪しがわからない。
- 彼は父を憎悪している。
- 彼は馬の善し悪しを見る目は確かだ。
- 彼は音楽の良し悪しがわからない。
- ジョージ3世は歴史家によって不当に悪し様に言われてきた。
- 意地悪しないで.
- 良し悪しをわきまえる.
- 良かれ悪しかれ.
- …を憎悪して.
- 彼はワインの味(の良し悪し)がよくわかる.
- 憎悪して.
- 嫌悪して, ぞっとして.
- この類の道具には当たり外れがあって, 長いこと使い込んでみないと良し悪しはわからない.
- 本の良し悪しは読んだあとの感じで判断できる.
- 善かれ悪しかれ現代文明の基礎は科学である.
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