後期ウィルバンクス相とは? わかりやすく解説

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後期ウィルバンクス相(紀元1325年頃 - 1375年頃)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/06/24 01:57 UTC 版)

エトワー」の記事における「後期ウィルバンクス相(紀元1325年頃 - 1375年頃)」の解説

プラザ」、「防御柵」と「環濠」の形成及びマウンドCの副葬品充実首長制国家繁栄崩壊 後期ウィルバンクス相(Late Wilbanks Phase, 紀元1325年 - 同1375年)になると、エトワー自体完成へと近づいていく。マウンドA, B, Cの最終段階造営が行われる。加えてマウンドAの東側居住区から低い石の壁で囲って内部敷き詰め舗装したプラザ」(儀礼を行う広場)が形成される。「サザン・カルト」に関連するマウンドCの副葬品出揃うのもこの時期で、マウンドCの周縁部分に、この時期埋葬確認されている。エトワー周囲には半円形の「堀」ないし「環濠」がこの時期造られ防御柵が「堀」の内側めぐらされる。 エトワー河谷では、前期ウィルバンクス相時期出現した五つ単一マウンドセンター加えて新たに二つ単一マウンドセンターが現れる。それは、エトワー本体からそれぞれ70km近く東方および西方位置し確実なとはいえないが、エトワー首長制国家勢力範囲ないし政治的な影響にあった思われる14世紀終わりごろにエトワーマウンドを伴うセンター放棄される。これは他の河川流域にまでまたがる首長制国家衰退であった思われるエトワー最期について知るには、考古学的データからその理由ついていくらかの手がかりからその過程探れる。まず、後期ウィルバンクス相の終末期には、防御柵が燃やされていることがわかっている。このような突発的な防御柵の焼失は、柵の灯火燃え広がったか、住民よるもの想像される一方外部からの軍事的な攻撃よるもの考えることもできるエトワーマウンドCで、最後に行われた埋葬活動について柵の焼失という事件に関連するおもわれる異様な状況確認されている。つまり、Lewis Larsonによって埋葬15呼ばれた墓があるが、大理石製の男性胡坐をかいた像と正座し女性の像が1体ずつと、粉々に砕かれ撒き散らされた4体の像と副葬品発見されている。埋葬15発見されたその像は、エトワー首長制国家先祖ないしはその首長リネージ血縁)の創設者表していると考えられるもしそうであるなら、埋葬15の像が破壊されていることは、そのリネージによる支配終焉を示す象徴的な出来事といえることになる。Larsonは、埋葬15について、この像がより上層位置する副葬品ごちゃ混ぜに攪乱されて墓の床面撒き散らされていたことを報告している。ひとつの解釈として、この像が急いで埋められたのは、ある種強制力によって埋められたこと、そしてそのような強制力軍事的な攻撃脅迫されてのことだろうと推察される。 埋葬15被葬者遺骸副葬品こなごなにされてマウンドCの頂上に向かう通路にも撒布されている状態であることは、民族誌的な解釈からも外部からの侵略者聖域とされる神殿荒らして略奪することと解釈されることからも、そのような暴行があったであろうことを想像させるのに十分であるよう思われるあくまでも大まかな状況証拠しかないが、後期ウィルバンクス相のエリートたちは、暴力的な破壊による結末迎えた思われるエトワー住民は、エルナンド・デ・ソト(Hernando de Soto)と彼の軍勢が町訪れ直前までエトワーに戻ることはなかった。

※この「後期ウィルバンクス相(紀元1325年頃 - 1375年頃)」の解説は、「エトワー」の解説の一部です。
「後期ウィルバンクス相(紀元1325年頃 - 1375年頃)」を含む「エトワー」の記事については、「エトワー」の概要を参照ください。

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