影響と運動の拡大
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/04 08:53 UTC 版)
「アイス・バケツ・チャレンジ」の記事における「影響と運動の拡大」の解説
この運動は全米で大きな反響を呼び、各界の著名人も積極的にこの運動に関わっている。フェイスブックCEOマーク・ザッカーバーグより指名されたマイクロソフト元会長ビル・ゲイツはこのために氷水をかぶる装置を制作、それを使い氷水をかぶる様子を動画に公開した。また20名以上のケネディ一族が一斉に氷水をかぶった際、その中の一人エセル・ケネディ(ロバート・ケネディの妻)は次に氷水をかぶる人物として大統領のバラク・オバマを指名。オバマは氷水をかぶる代わりに寄付をすることを表明した。そのほか多数の人物が氷水をかぶり、そして寄付をしたことにより、米ALS協会は7月29日からの3週間で1,330万ドルの寄付金を集めた。前年同時期の同協会への寄付額は3万2,000ドルだった。 これに対し、米ALS協会では「ほとんどの人はALSについて認識が乏しく、資金集めはとても困難だった」「こんな奇抜な方法で支援の輪が広がるとは、感激だ」と述べた。 日本国内では、8月16日にSHELLYがチャレンジを行ったことを発表した頃から著名人のチャレンジが相次ぎ、孫正義や山中伸弥などが氷水をかぶるなど、広がりを見せている。日本ALS協会には8月18日から22日の間に、前年1年間の募金額に匹敵する394万円の募金が集まった。またその年を象徴する言葉を選出する「新語・流行語大賞」の候補50語に選出された。日本ALS協会は公式サイトによると、「アイス・バケツ・チャレンジ」で約3755万円(14年11月末現在)の寄付が集まり、同協会への寄付金は過去20年で約7688万円であることから、この活動により過去20年間の半分近くの金額が集まったことになる成果があったとしている。 一方で、運動が拡大するにつれてパフォーマンスとしての奇抜さを競う者たちが出現し、事故を招いた事例もある。アメリカでは消防車を利用して水を浴びるパフォーマンスを行った活動に協力していた消防士4人が誤って電線に接近して感電し、重体だった1名が翌月死亡したほか、イギリスでは18歳の少年が崖から池に飛び込み死亡した。スペインでは51歳のベルギー人男性が空中消火用の航空機から1,500リットルの散水を受けるパフォーマンスを行ったが重傷を負い、病院に搬送された。8月22日には、ドイツ野党の同盟90/緑の党党首ジェム・オズデミルが氷水をかぶった動画を投稿したが、その中に大麻が写っていたことから波紋を呼んだ。ドイツでは一部例外を除き、大麻の栽培は違法だが、緑の党は大麻解禁を主張しているため、確信犯ではないかと指摘された。 2015年、俳優のヒュー・ジャックマンがこの活動による支援の継続を目的として、1年遅れでチャレンジしたことを自身のインスタグラムとツイッターで報告した。
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