影響と被害
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/02 03:11 UTC 版)
帰化植物が起こす大きな問題は在来生物相の撹乱である。特に、前述のように海洋島ではその影響が著しく、在来の植物を絶滅に追い込む要因にすらなる。このような判断は20世紀後半まではあまり意識されず、そのために安易に外来種が導入された事例が多々ある。それ以外の地域では、多くの帰化植物は人為的な撹乱地にのみ生育するものが多いが、なかには在来の植生に食い込んで大繁殖する例も少なくはない。セイタカアワダチソウのように他感作用で他の植物の生育を妨げるものや、ギンネムのように土壌を窒素過多にするものは植生の自然な遷移を妨害する。 大量に増えることそのものが人間生活に影響を与える例もある。日本では琵琶湖等でコカナダモが大繁殖し、漁業などの妨げになった例もあるし、ホテイアオイやボタンウキクサは熱帯各地で運河などをせき止める被害を出している。 植物そのものが鋭い棘をもっていたり毒があったりするために被害をもたらす例もある。その著しい例がセリ科のジャイアント・ホグウィードというコーカサス原産のハナウドの仲間である。巨大な裂ける葉を持ち、高さ5mにもなる巨大な草であるが、19世紀に庭園用に導入されてイギリスに帰化。皮膚にその汁がついてから日光に当たると赤く腫れて何年も跡が残り、そのために多くの人が被害を受けた。ちなみに川沿いに繁殖するので釣り人の被害も多いが、密集した群落は他の植物を寄せ付けず、そのために在来の植物も圧迫される。さらに開花後一斉に枯れると表土が剥き出しになり、その流出で川が汚染されてサケ類の卵がそれに埋まって死ぬという被害も生じる。日本ではブタクサやカモガヤなどが花粉症の原因となることで問題となった。 在来の植物に近縁種があった場合には、遺伝子汚染の懸念される例もある。日本のタンポポに関しては、セイヨウタンポポが3倍体であるためこの危険はないものとされてきたが、実際には特殊な形で遺伝子汚染が進行していることが知られている。
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影響と被害
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/19 03:02 UTC 版)
中国地方などを中心に各地で大雨や強風に襲われた。気象庁は「顕著な大雨に関する情報」を島根県隠岐に発表していた。降り始めから9日午後4時までの総雨量は、島根県海士町海士で325.5mm、同県浜田市波佐で296.5mm、広島県山県郡北広島町八幡で276mmなどとなり、北広島町千代田地区には「緊急安全確保」が発表された。また、高知県室戸市で最大瞬間風速38mが観測されたほか、東京都江戸川区でも最大瞬間風速が25.5mを記録した。 また、この台風から変わった温帯低気圧の影響で、8月10日には北日本から東日本で大荒れの天気となり、青森県上北郡七戸町では河川が氾濫し、「緊急安全確保」が発表されたり、同県むつ市では国道279号に架かる橋が崩落するなどの被害が出た。 これまでに、岡山県で1人が死亡し、島根県では1人が行方不明になっている。また、多数の負傷者が出ている。
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