廃水処理への大規模な投資計画
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/12 05:17 UTC 版)
「中国の水供給と衛生状態」の記事における「廃水処理への大規模な投資計画」の解説
1980年代に、中国国内初の排水処理施設が、南京の市に建設された。 中国は、おそらく過去最大規模の廃水処理投資に着手した。しかしながら、施設を急いで建設しようとするあまり、誤りを犯してしまった。需要を多く見積もりすぎ、下水道施設の建設が,処理施設の建設よりも遅れてしまい、設計が不適切な場合があり、工業廃水の事前処理への要求がないために処理過程の有効性に悪影響をもたらし、河川流域内で最優先投資に選択した敷地は、必ずしも水質改善の観点でもっとも強い印象を与えられるものではなかったということだ。 結果として、施設の多くは十分に活用されないか、またはあまり機能していない。建設部によると、30以上の市の50以上の廃水処理施設が能力のたった30%しか稼働していない、もしくは運転すらしていない。こういうわけで、河川及び沿岸水域の水質に関する投資計画の効果はわずかなものである。 1990年代に、初めての廃水処理施設へのBOT契約が結ばれた。200を越える廃水処理施設が、融資と経営の両方またはいずれか一方において、民間部門参加形式で建設された。その際、通常BOT方式が用いられた。初期のBOTは、専門知識がないためにより複雑になってしまう悔しさを抱えながら、政府が経済的利益や法律的技術的助言者なしで、過程を実行するのを経験した。部門での過去のBOTの経験に学びながら、地方自治体は競売と公開入札に関する専門家の助言を求めた。 2000年頃に初めてBOTウォータープロジェクト (成都第6給水設備)がADBからの援助で公平国際競争入札に基づき受賞した。 地方廃水処理施設数は2001年から2004年までの間に452から708に、その市も661の内200から364にまで増加した。廃水処理の割合も35%から45%に増えた。衛生関税を課す市の数は300から475に増加した。 政府は2010年までに地方廃水処理の6割達成を目指している。国家環境保護総局によれば、2006年には都市部廃水処理はすでに57%に到達している。 1990年代に、地方と工業で使われる水は公共施設の低い増加率に伴って実際に減少した。小規模給水の必要性の過小評価や関税、計測の増加、産業構造改革、水の商業利用効率の増加計測などが原因である。中国の水道会社や廃水会社の多くは、需要を上回る過剰生産能力を抱え財政難に陥っている。これは収入が過大インフラを構築する契約の債務返済を賄うのには不足しているからである。
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