廃水による汚染
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/08 02:47 UTC 版)
「環境に及ぼす人類の影響」の記事における「廃水による汚染」の解説
「水質汚染」および「水質汚濁」も参照 家庭、産業、農業の廃水は、水界生態系に放出される前に処理のため廃水処理施設に向かう。これら処理プラントの廃水は、周囲の生態系に影響を及ぼしかねない様々な化学的・生物学的汚染物質の混合物を含んでいる。 例えば、栄養分豊富な水は汚染物質に耐性のあるユスリカ科の大群を発生させ、これが続いて食虫のココウモリをおびき寄せる。これら昆虫は外骨格に毒素を蓄積しており、それを食虫性の鳥やコウモリに渡す。結果として、これら動物の組織や臓器に金属が蓄積することになり、DNA損傷や組織病理学的病変を生じさせる場合がある。 さらに、この脂肪が豊富な獲物の偏食は、エネルギー貯蔵とホルモン産生に変化を引き起こす可能性があり、休眠、生殖、代謝、そして存命に重大な影響を及ぼす場合もある。 廃水中の細菌、ウイルス、真菌といった生物学的汚染物質も周囲の生態系を変容させうる。この廃水から生じる虫が病原菌を近くの水源に拡散させる場合がある。 人間から噴出する病原菌は、この廃水から処理プラントで採餌する生物へと伝染する可能性があり、これが細菌・ウイルスによる感染症や微生物叢による腸内毒素症をもたらす場合がある。
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