組織病理学
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/06 23:28 UTC 版)
滑膜肉腫では、2つの細胞型を顕微鏡で確認できる。一方の「紡錘形細胞」または「肉腫様細胞」と呼ばれる線維性の型は、比較的細胞が小さくて均一であり、シート状の細胞配列を示す。もう一方の型は、形態から「上皮様細胞」と呼ばれる。古典的な滑膜肉腫は、両方の型の細胞から成る「二相性」を示す。低分化で、シート状の紡錘形細胞のみで構成される、線維性の「単相性」滑膜肉腫として観察される場合もある。専門家の中には、極稀に上皮型の単相性滑膜肉腫も存在すると述べる者があり、これは他の腫瘍との鑑別診断が困難である。他の軟部肉腫と同様、組織病理学的な研究論文の報告のある、国際的な悪性度評価方法は存在しない。ヨーロッパではTrojani分類やFrench分類が注目を集めており、アメリカではNCIの評価方式が一般的とされている。Trojani分類では、腫瘍の分化度、核分裂指数、腫瘍壊死について検体に0 - 6点までのスコアを与え、1 - 3までのグレードに変換し、悪性度が低い腫瘍をグレード1とする。NCIの評価方式もまた3グレード式のものであるが、他にも多くの因子を考慮している。
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