組織発現とは? わかりやすく解説

組織発現

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/08 02:58 UTC 版)

α-シヌクレイン」の記事における「組織発現」の解説

α-シヌクレイン主として神経組織内にみられる機能不明タンパク質であり、細胞質中のタンパク質の約1%にのぼる。α-シヌクレインは主に大脳新皮質海馬黒質視床および小脳発現する主として神経細胞内に存在するが、グリア細胞内でも見られるメラニン細胞では、SNCA遺伝子の発現小眼球症関連転写因子 (microphthalmia-associated transcription factor, MITF) が調節している可能性がある。 α-シヌクレイン哺乳類神経細胞体周辺にも広く存在していることがわかっており、このタンパク質内で何らかの役割果たしている可能性考えられる。しかしむしろシナプス終末圧倒的に多くみられ、脂質二重膜結合しあるいは細胞質中に遊離して存在するが、膜結合型のものは約15%程度にすぎないα-シヌクレイン神経細胞ミトコンドリア内部局在することが明らかになってきた。嗅球海馬線条体黒質視床では細胞質ミトコンドリア内部にともに高濃度α-シヌクレイン存在するが、一方大脳皮質小脳では細胞質には豊富に存在するもののミトコンドリア内部には少ない、あるいはほとんど存在しないミトコンドリア内部α-シヌクレインが、内膜上に局在していること、そして濃度依存的ミトコンドリア呼吸鎖複合体Iに対して阻害的に作用することもわかっている。これらのことから、もともとミトコンドリア内部でのα-シヌクレイン発現のしかたは脳内部位によって異なり、この発現程度が、ミトコンドリア機能影響し、また神経変性起こしやすくなる潜在的因子である可能性がある。 SNCA遺伝子選択的スプライシングによって、少なくとも3種アイソフォーム (アミノ酸残基配列多少異なるが、働きそのもの変わらないタンパク質en) が産生される。よく研究されている主要なものは140アミノ酸残基からなるアイソフォームで、遺伝子すべてが翻訳される。その他エクソン3が欠けたα-シヌクレイン126 (41-54残基がない) や、エクソン5を欠いたα-シヌクレイン112 (103-130残基がない) などがある。

※この「組織発現」の解説は、「α-シヌクレイン」の解説の一部です。
「組織発現」を含む「α-シヌクレイン」の記事については、「α-シヌクレイン」の概要を参照ください。

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