喘息における役割
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/06 16:22 UTC 版)
「インターロイキン-17」の記事における「喘息における役割」の解説
IL17Fの遺伝子は2001年に発見され、6番染色体(英語版)の6p12に位置している。特筆すべきことに、IL17Fはこのファミリーの中でもin vitroとin vivoの双方でよく特徴づけられており、気管支喘息において炎症促進機能を持つことが示されている。IL17Fは喘息患者の気道で明確に発現しており、その発現レベルは疾患の重症度と相関している。さらに、IL17Fの遺伝子のコーディング領域の変異(H161R)は喘息とは逆の関係が見られ、野生型IL17Fのアンタゴニストをコードしている。IL17Fは気管支上皮細胞、静脈内皮細胞、線維芽細胞、好酸球において、いくつかのサイトカイン、ケモカイン、接着分子を誘導することができる。IL17FはIL17RAとIL17RCを受容体として利用し、MAPK関連経路(英語版)を活性化する。IL17Fは、Th17細胞、マスト細胞、好塩基球などいくつかの細胞種に由来し、肺などで幅広い組織発現パターンを示す。マウスの気道でのIL17Fの遺伝子の過剰発現は、気道の好中球増加、多くのサイトカインの誘導、気道過敏性の増大、粘液の過剰分泌と関係している。したがって、IL17Fはアレルギー性気管支炎に重要な役割を果たしている可能性があり、喘息の治療に重要であると考えられる。
※この「喘息における役割」の解説は、「インターロイキン-17」の解説の一部です。
「喘息における役割」を含む「インターロイキン-17」の記事については、「インターロイキン-17」の概要を参照ください。
- 喘息における役割のページへのリンク