平城京左京三条二坊宮跡庭園とは? わかりやすく解説

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平城京左京三条二坊宮跡庭園

名称: 平城京左京三条二坊宮跡庭園
ふりがな へいじょうきょうさきょうさんじょうにぼうみやあとていえん
種別 特別史跡
種別2: 特別名勝
都道府県 奈良県
市区町村 奈良市三条大路一丁目
管理団体 奈良市(昭54・129)
指定年月日 1978.10.27(昭和53.10.27)
指定基準 史2,史8,名1
特別指定年月日 昭和53.10.27
追加指定年月日 平成20.03.28
解説文: S51-12-003[[平城京左京三条二坊宮跡庭園]へいじようきようさきようさんじようにぼうみやあとていえん].txt: 本遺跡は、平城宮跡西南平城京左京三条二坊6坪に位置する昭和50年、この地に奈良郵便局用地求められたため奈良国立文化財研究所発掘調査実施し奈良時代大規模な玉石敷池1、建物12棟、塀7条、井戸2基、溝8条、土壙等を発見した
 まず、池は延長55メートル曲池のような形で北から南に蛇行しているが、平均幅15メートル池底全面粘土覆いその上に扁平な玉石敷きつめ、水際には玉石一列立てて据えつけ緩やかに陸に上がった部分には一面礫を並べて地表保護している。また、池の付属施設として池の北端河川からの流水を滞溜して池に流す導水施設としての木樋暗渠及び滞水浄化させる石組遺構があり、池中には南北の2か所に木組水生植物栽培施設があり、南端には、立石の間から溢流を流す溝と池底から木樋暗渠排水する2種排水装置があり、更に両者合して排水する護岸の溝が続いている。
 塀は、この池の南辺・北辺短く、東辺には長く設けられ、池全体囲みこんでいる。これらの塀も建物遺構変遷とともに時期的に変化するが、しかし4面の塀がいずれも心から70尺の位置造られ、その中央に池が据えられていることは、池と一体的造営計画施されていたことをうかがわしめるのである
 また、建物遺構は、主に池の西側にあり、平城京一般建物東西棟が多いのに対し、本遺跡では南北棟が多いこととを照合すれば、東山借景とする池の観賞考慮されていることが考えられ、池と一体的造営計画認めることができるであろう。なお、建物遺構には大別A・Bの2時期認められるが、A期の2間7間あるいは2間6間の掘立柱建物がほぼ塀の内側に池に近く建てられ、B期の2間8間両面廂の大きな礎石建物となると、A期の塀も取りはらわれ、池に遠く観賞ないし使用できるようになっているのも興味深い
 以上のような検出遺構については、平城京ではほとんど使用されない平城宮内所用の屋瓦が多いこと、出土した木簡中に「御坏物」、「海上〓(*1)」、「中務省少録」、墨書土器に「宮」等朝廷関係を示す文字見えること、またこの庭園位置平安京神泉苑良く似ていること等から判断して皇室に近い公的施設であることが考えられよう。さらに、出土木簡中に北宮俵」と読める付札注目される。これらが和銅年間比較短期間のものであることから他所からの廃棄ということは考えにくく、少なくも本庭園遺跡が「北宮」の一部もしくは主要部であること、そして、また「北宮」が和銅の頃には長屋王ないし文武天皇の妹で長屋王の室であった吉備内親王と関係の深いものであろうとする見解もある。
 その遺構が他に類例のない規模有するだけでなく保存度が極めて良好あり、かつ、庭園成立、展開を考える上に極めて高い学術的文化的価値有するものとして重要である。
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平城京左京三条二坊宮跡庭園

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/22 07:08 UTC 版)

平城京左京三条二坊宮跡庭園 復原建物・園池

平城京左京三条二坊宮跡庭園(へいじょうきょうさきょうさんじょうにぼうみやあとていえん)は、奈良県奈良市三条大路にある庭園遺構。国の特別史跡特別名勝に指定されている。

概要

平城京の左京三条二坊六坪に位置する。1975年(昭和50年)以来、奈良国立文化財研究所によって5回の調査が行われ、坪の中央部の庭園と園池及びその西側の建物群が確認されている。園池には底に玉石が敷き詰められた屈曲した水流の跡があり、曲水宴で使われたとみられている。他にも平城宮と同じとみられる瓦が確認されており、離宮か皇親の邸宅跡とする説もある。

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文化財

国の特別史跡・特別名勝

  • 平城京左京三条二坊宮跡庭園
    • 1978年(昭和53年)10月27日、国の特別史跡に指定[1]
    • 1985年(昭和60年)1月16日、史跡範囲の追加指定[1]
    • 1992年(平成4年)5月6日、国の特別名勝に指定[1]
    • 2008年(平成20年)3月28日、史跡・名勝範囲の追加指定[1]

脚注

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  1. ^ a b c d 平城京左京三条二坊宮跡庭園 - 国指定文化財等データベース(文化庁

参考文献

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関連文献

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関連項目

外部リンク

座標: 北緯34度41分1.5秒 東経135度48分8.6秒 / 北緯34.683750度 東経135.802389度 / 34.683750; 135.802389



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