幅広い音楽活動
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「レオポルド・ストコフスキー」の記事における「幅広い音楽活動」の解説
メディアへの関心が深く、早い時期からレコーディングに積極的であった。まだアコースティック録音の時代であった1917年以来、膨大な数の録音を行った。最初の録音はブラームスのハンガリー舞曲第5番と第6番であった。1925年に初めてオーケストラの電気録音を行い、1932年には当時の米ベル研究所により、これも世界初となるステレオ録音を行った。 また、『オーケストラの少女』(1937)や、ディズニーの画期的な音楽アニメーション『ファンタジア』(1940)など映画にも出演し、クラシック音楽の大衆への普及に努めた。『ファンタジア』により1941年の第14回アカデミー賞の特別賞をウォルト・ディズニーとともに授けられた(当時のアカデミー賞には、アニメに対する賞は設けられていなかった)。 一方で、様々の困難を乗り越えて(保守的なオーケストラの理事会との対立、経済的な困難に対しては私財をなげうつこともあった。後者に関しては、1962年のアメリカ交響楽団の創設につながってゆく)、しばしば難解なものであった同時代の音楽の擁護にも力を注いだ。アメリカの聴衆にマーラー、ベルク、シベリウス、ストラヴィンスキーやショスタコーヴィチらの作品を紹介、また、ラフマニノフ、シェーンベルク、ヴァーレーズ、アイヴズなどの作品を世に送り出した。世界初演、あるいはアメリカ初演したうちの代表的なものは以下の通りである。 1916年 交響曲第8番「千人の交響曲」(マーラー)、「アルプス交響曲」(リヒャルト・シュトラウス) アメリカ初演(彼は前者を作曲者であるマーラー自身の指揮による世界初演を客席にいて聞いている) 1922年 「春の祭典」(ストラヴィンスキー)、「恋は魔術師」(ファリャ) アメリカ初演 1931年 歌劇「ヴォツェック」(ベルク) アメリカ初演 1932年 「グレの歌」(シェーンベルク)、左手のためのピアノ協奏曲(ラヴェル) アメリカ初演 1934年 「パガニーニの主題による狂詩曲」(ラフマニノフ) 世界初演 1937年 交響曲第3番(ラフマニノフ) 世界初演 1940年 交響曲第6番(ショスタコーヴィチ) アメリカ初演、ヴァイオリン協奏曲(シェーンベルク) 世界初演 1947年 「メタモルフォーゼン」(リヒャルト・シュトラウス) アメリカ初演 1965年 交響曲第4番(アイヴズ) 世界初演
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