山小屋・宿泊施設
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 19:12 UTC 版)
1919年(大正8年)に南安曇郡安曇村により乗鞍岳で最初に登山者用の山小屋の建設が進められていたが、完成間近に突風で倒壊した。翌年麓の安曇野村議会議員の筒期音弥により、現在の肩の小屋の位置に間口6間、奥行3間の小さな山小屋が建てられた。当時は「乗鞍小屋」や「筒木小屋」と呼ばれていて、この山小屋の開設により次第に登山者が増加していった。1926年(大正15年)番所大滝付近の麓に鈴蘭小屋が建てられスキー客の宿として利用され、1929年(昭和4年)に現在の位置に移設して通年営業の山小屋として開業した。その後山頂周辺に岐阜県山岳会の小屋など4軒の山小屋が建てられ、大衆登山の山となった。鈴蘭小屋の少し上部に1927年(昭和2年)に冷泉小屋が建てられた。乗鞍岳の東面は溶岩流のなだらかな斜面でスキーに適した地形で全国の注目を集めた。これらの山小屋により乗鞍高原からの登山ルートが築かれていった。肩の小屋は1961年(昭和36年)に増築され収容能力を増し、登山者の増加に対応した。登山者用の山小屋が山頂周辺などにある。山頂直下北には1931年(昭和6年)に建てられた売店営業のみの頂上小屋がある。山頂直下の摩利支天岳との鞍部には肩ノ小屋がある。畳平には、一般観光客向けの旅館タイプの宿泊施設である乗鞍山頂銀嶺荘と、乗鞍白雲荘(畳平駐車場に隣接しており、個室もあり一般観光客の利用も多いが、相部屋中心で、付近の残雪が少なくなると入浴ができなくなるなど、設備的には山小屋である。)がある。乗鞍高原からコースの乗鞍エコーライン沿いの位ヶ原には、山スキーなどに利用される位ヶ原山荘がある。南山麓の野麦峠には野麦峠お助け小屋がある。東山麓の乗鞍高原には乗鞍高原温泉ユースホステルの宿泊施設がある。千町尾根の登山道には1999年(平成11年)に建てられた奥千町避難小屋、丸尾尾根には枯松平避難小屋、猫岳の北西には猫の小屋、十石山頂上直下には十石小屋の避難小屋がある。 画像名称所在地標高(m)剣ヶ峰からの方角と距離(km)収容人数備考 乗鞍白雲荘 畳平と鶴ヶ池北西 2,704 北 2.1 60 2013年に改築 位ヶ原山荘 位ヶ原乗鞍エコーライン沿い 2,350 北東 2.1 50 1940年建造山スキーなどに利用される 頂上小屋 山頂直下北 2,800 北 0.1 1931年建造山頂に最も近いが、売店のみ 肩ノ小屋 山頂直下北大雪渓上部 2,800 北 0.9 200 1920年建造山頂に最寄りの宿泊可能な山小屋交通困難地(毎年11月1日~翌6月末日) 野麦峠お助け小屋 野麦峠 1,672 南東 7.2 50 1841年建造郡代が設置。昭和に復元
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