乗鞍高原とは? わかりやすく解説

のりくら‐こうげん〔‐カウゲン〕【乗鞍高原】

読み方:のりくらこうげん

長野県松本市西部にある高原乗鞍岳東麓広がる火山泥流による溶岩台地標高12001500メートルキャンプ場スキー場などのほか、カラマツ・シラカバに囲まれ休暇村がある。


乗鞍高原

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/20 03:49 UTC 版)

乗鞍岳山頂から見下ろした乗鞍高原の全景
地図

乗鞍高原(のりくらこうげん)は、飛騨山脈(北アルプス)南部東側に位置する高原。 観光利用が盛んであり、避暑、夏からにかけては登山スキーを目的とする観光客が多く訪れる。また複数の温泉が湧出しているほか、他所(湯川源泉)からの引湯もなされている。標高1600m付近に「休暇村乗鞍高原」がある。

概要

乗鞍岳から東麓に流出した溶岩(主に番所溶岩)によって形成された東西に細長い山麓高原である。全域が長野県松本市安曇(旧南安曇郡安曇村)の大野川区に属しており、西半部(高標高側)は中部山岳国立公園にかかる。西端の最高所で約1800m、東端の最低所で約1100mという標高があり、夏でも気候は冷涼である。

2000年国勢調査によれば356世帯910人を数えるが、うち年少人口率は約15%、老年人口は約18%であり、日本の山間部にあっては比較的若い人口構成となっている。県道乗鞍岳線(乗鞍エコーライン)に沿って東から大野川、中平、宮ノ原、番所、千石平、楢ノ木、鈴蘭の7つの集落が存在する。

豊富な自然を生かした観光産業が発達しており、住民の多くは観光産業に従事している。ペンション・民宿・旅館・ユースホステル・国民宿舎などを合わせると100以上の宿泊施設があり、レストラン・そば店・お土産屋・貸しスキーなども多い[1]

3月初めには南極観測隊隊員候補が1週間、ルート工作や雪上歩行やビバークなどを訓練する、冬訓練を行う[2]

植生

高標高側ではシラカバカラマツなどの針葉樹林が広がる一方、低標高側では広葉樹林も混じるという植生状況にある。一方広大なスキー場を擁するため草原も多く、また集落周辺にはも見られ、ソバなどの栽培が行われている。

観光

自然が豊富で多様な動植物が生息する。運がよければ特別天然記念物ニホンカモシカが見られる。

1970-80年代のスキーブーム時代からは、スキー人口が大きく減少しており、冬季の観光では往時のにぎわいを失っている。

スキー場

温泉

水辺

遊歩道・サイクリングコース

  • 乗鞍登山道
  • 遊歩道
    • 白樺の小径、口笛の小径、ふたりの小径、子リスの小径、やなぎらんの小径、小梨の小径、せせらぎの小径、千間淵遊歩道
  • サイクリングコース(『信州のりくら温泉郷 乗鞍高原』乗鞍高原観光案内所発行等を参照)

その他

  • キャンプ場
    • 一の瀬キャンプ場
    • ならの木オートキャンプ場
  • 鈴蘭橋(紅葉の名所)
  • オルガン橋
  • 三本滝レストハウス
  • 乗鞍高原自然園
  • 梓水神社

観光客数

2011年7〜10月の乗鞍高原訪問観光客数は、延べ27万4900人であった。これは前年同期比10%近い減少であり、東日本大震災や6月の上高地土砂災害の他、週末に天候不順が重なった影響が大きいと考えられる。観光客数は、マイカー規制を始めた2003年の41万2500人以降、減少傾向が続いている。2012年4月28日〜5月6日に春山バス(乗鞍観光センターと乗鞍山頂近くを結ぶ)を利用したのは1316人だった[3]

その他施設

交通

関連項目

脚注

  1. ^ 『信州のりくら温泉郷 乗鞍高原』乗鞍高原観光案内所、2010年5月
  2. ^ 小島秀康『南極で隕石をさがす』成山堂書店、2011年。ISBN 978-4425570010  pp.28-29
  3. ^ 『信濃毎日新聞』2012年5月15日27面記事

座標: 北緯36度6分38.51秒 東経137度33分45.22秒 / 北緯36.1106972度 東経137.5625611度 / 36.1106972; 137.5625611


乗鞍高原

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 19:12 UTC 版)

乗鞍岳」の記事における「乗鞍高原」の解説

乗鞍岳東麓広がる標高1,200-1,800 m溶岩流岩原で、三本滝牛留池湿原など景観恵まれた環境である。4月上旬-5月上旬にはミズバショウ開花し5月に入るとシラカバカラマツ芽吹き始める。牛留池や一ノ瀬園地などからは乗鞍岳を望むことができる。古く修験者登路となり、江戸時代には大樋銀山で銀の産出が行われていた。一ノ瀬園地ではソバ栽培盛んに行われている。Mt.乗鞍旧称乗鞍高原温泉スキー場と旧乗鞍高原いがやスキー場Mt.乗鞍スノースマイルエリア)のスキー場がある。鈴蘭には長野県乗鞍自然保護センターがある。湯川から源泉引湯している乗鞍高原温泉のりくら温泉)がある。乗鞍高原温泉すずらん温泉安曇乗鞍温泉、わさび沢温泉の総称としてのりくら温泉郷呼ばれている。 詳細は「乗鞍高原」を参照

※この「乗鞍高原」の解説は、「乗鞍岳」の解説の一部です。
「乗鞍高原」を含む「乗鞍岳」の記事については、「乗鞍岳」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「乗鞍高原」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「乗鞍高原」の関連用語

乗鞍高原のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



乗鞍高原のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの乗鞍高原 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの乗鞍岳 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS