山千拳と海千拳
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/24 02:37 UTC 版)
玄馬が編み出した拳法。早乙女流の「邪拳」として玄馬によって封印されていたが、独力で山千拳を習得した公紋竜が登場したことを受け、その脅威に対抗すべく、玄馬により海千拳が乱馬に継承された。この2つの拳法の根本は、実は強盗・コソ泥によって金を得る犯罪の心得を示したものであるが、同時に早雲から「拳法の真理」と言われる程に優れた技でもある。早雲は人体を「家」に見立てた拳法と思っていたが、結局は犯罪そのものな邪拳であり、乱馬によって玄馬ともども封印された。 山千拳(やませんけん) 鍛え上げられた筋力と体力で「一撃必殺」を主体とした技を揃える『剛の拳』。その正体は、強引に門をこじ開けて事に及ぶ強盗の心得。 猛虎開門破(もうこかいもんは) 家屋の門戸を破壊して侵入する動作を攻撃に置き換えた技。大声を発して相手をひるませ、その間に防御をこじ開けて攻撃を打ち込む。 毒蛇探穴掌(どくじゃたんけつしょう) 入れ物を壊して中の金品を奪う動作を攻撃に置き換えた技。相手の防御の隙をついて鋭い突きを打ち込む。 金絲緊縛翔(きんしきんばくしょう) 家人を縛り上げる、または金品の荷造りをする動作を攻撃に置き換えた技。縄を相手に巻き付けて動きを封じる他、首を絞めることも可能。 迎門鉄扇指(げいもんてっせんし) 家人を気絶させる、または家具を破壊する動作を攻撃に置き換えた技。金絲緊縛翔の連携技で、向かってきた相手にカウンターで平突きを打ち込む。 懐中宝珠殺(かいちゅうほうじゅさつ) 家屋の柱を壊す動作を攻撃に置き換えた技。相手を抱き込み、強烈な腕力で敵を締め上げる。 鬼神来襲弾(きしんらいしゅうだん) 山千拳究極奥義。戸板をぶち開ける動作を攻撃に置き換えた技。空気をこじ開けて真空の渦を作り出し、そこから発生した鎌鼬で敵を切り刻む。仏像を破壊するほどの威力がある。 鬼神群大乱舞(きしんぐんだいらんぶ) 山千拳究極奥義。証拠隠滅のために押し入った家屋を破壊する動作を攻撃に置き換えた技。回転しながら全方位に鬼神来襲弾を放ち、周囲を無差別に破壊する。 海千拳(うみせんけん) 気配を消すことと不意を突くことで「攻防一体」を主体とした技を揃える『柔の拳』。その正体は、気配を消して事に及ぶコソ泥の心得。 白蛇吐信掌(はくだとしんしょう) タンスから素早く物を盗む動作を攻撃に置き換えた技。素早く相手の背後に回り込んで連打を打ち込む。 支柱落地勢(しちゅうらくちせい) 逃走経路の確保のために床板を外す動作を攻撃に置き換えた技。両手で敵の足を払い、敵の体勢を崩すと同時に股の間から敵の背後を取る。 護身流星布(ごしんりゅうせいふ) 盗品を風呂敷に包む動作を攻撃に置き換えた技。相手に風呂敷を巻き付けて敵の気をそらす。 鯉魚翻身(りぎょほんしん) 家人や警備員に捕まった時に逃げる動作を攻撃に置き換えた技。護身流星布の派生技で、捕まえられた相手から魚のように身を翻して背後を取る。 背山倒海態(はいざんとうかいたい) 盗品を風呂敷に包み、背負って逃げる動作を攻撃に置き換えた技。護身流星布の派生技で、相手の首に風呂敷を巻きつけて背負うようにして締め上げる。 鎧戸裂牙断(がいとれつがだん) 手が放せない時に不測の事態が発生したときの動作を攻撃に置き換えた技。窮地の際に相手の繰り出す攻撃に噛み付く。 大風呂敷護身大流星布(おおぶろしきごしんだいりゅうせいふ) 護身流星布の発展技。大きな風呂敷を用いた護身流星布。 夜叉探海包(やしゃたんかいほう) 海千拳究極奥義。周りの物を全て盗む動作を攻撃に置き換えた技。鬼神来襲弾の真空の力を盗んだ技であり、気配を隠して動き回りながら大風呂敷護身大流星布の中に周囲の物質を詰め、さらに敵の周囲の地面をゆるめておき、敵が放った鬼神来襲弾を大風呂敷で受け止める。すると押された真空が周囲の空気を吸い上げ、同時にゆるんだ地面も巻き上がって敵を埋めてしまう。
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