完成・配備
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/11 01:53 UTC 版)
ιガンダムは順調に開発が進み、宇宙世紀0088年初頭には試作機が完成したが、グリプス戦役への投入には間に合わなかった。θガンダムは開発スケジュールの遅れから、ιガンダムより遅い宇宙世紀0088年3月に試作機が完成した。θガンダムは調整が不十分な状態のままロールアウトしたため、完成後も機体のアップデートが長期に渡って継続されている。 先行して完成したιガンダムは合計4機が製作された。その内の1機がグリプス戦役の終結時に発生した連邦軍教導団の反乱事件『ペズンの反乱』の鎮圧部隊であるアーガマ級巡洋艦ペガサスIIIに急遽編入され、Sガンダムの名称で実戦投入された。反乱軍の鎮圧に大きく貢献したものの、機体は戦闘によって喪失している。この他には地上に配備されている機体もあった。 θガンダムの完成はそれと前後しており、アクシズの先遣部隊の前に苦境に立たされていたエゥーゴの残存戦力である巡洋艦アーガマへと配備され、同組織の最高位機種としてΖΖガンダムの名称を与えられた。ただし、エゥーゴのエースであったクワトロ・バジーナやカミーユ・ビダンといったパイロット達はこの時点で既に失われていたため、非正規のメンバーであった民間人の少年ジュドー・アーシタがθガンダムのパイロットを代行。θガンダムは新たに勃発した第一次ネオ・ジオン抗争へと投入され、最終的にエゥーゴを勝利に導いた。 θガンダムとιガンダムは当時のMSの恐竜的進化の頂点に位置する超高性能MSであり、総合的な機体スペックでは拮抗していた。しかし、両機は競合機として開発された経緯もあり、ともにΖ計画の末端にありながらも機体コンセプトの相違が明確に顕れており、当時のMS開発の混沌とした状況を象徴する存在でもあった。また、高性能化の反面、機体構造の複雑化や高コスト化といった運用面での問題点が顕在化し、MSの技術的な限界が見え始めていたため、以後のMSはスペックのインフレーションに歯止めが掛けられ、シンプルな機体設計へとコンセプトが絞られていくこととなった。 なお、同時期の宇宙世紀0088年中に、アナハイムの中央技術研究室NT部門によって、強化人間専用の可変MSであるガンダムディフォルティータとガンダムアイロティアの開発が行われているが、これらがΖ計画の一部であるかは定かではない。
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