姿形による分類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/28 03:18 UTC 版)
もとは馬車の形状による分類用語である。その後、馬車にはなかった分類用語が追加されてきた歴史がある。 なお、自動車メーカーが差別化(付加価値)として商品につける商品名(商標)においてはこの限りではなく、2ボックス形状のセダン、4ドア・5ドアのクーペ、ハッチバック形状のワゴン、ワンボックス形状のワゴンなど、下記の形状と異なるものも多い。 セダン:ローエンドの大衆車では2ドアも多いが、原則4ドアの車。ボンネット+キャビン+トランクルームで構成されるスリーボックスカー。 クーペ:もとは基本形のセダンをフランス語で「クペ」したもの、つまりセダンが少し「切られて」短くなった形。(4ドアから2ドア分減って)原則2ドアのスリーボックス車。かつてはトランクルームに2名分の補助席を備えるものもあった。現在は長さやドア数だけでは区別できなくなっている。 ワゴン: (もとは荷馬車en:Wagonを指す用語で)荷室が主となっている自動車。主に荷物を運ぶために使われる車はバンと呼ばれるが、アメリカ合衆国発祥のミニバンは乗用車に分類される。 ステーションワゴン:(ワゴン車の一種ではあるが)後部には乗員の座席とひとつづきの荷室を備えているツーボックスカーで、主に人を乗せる為に使われる車。荷室に収納式の補助席(ジャンプシート)を2名分持つものもある ハッチバック:トランクルームを省略し、キャビンと荷室を一体化させた車で、跳ね上げ式のバックドア(背面扉)を持つ車。結果として3ドアもしくは5ドアとなる。 屋根による分類法は次のようなものがある。 オープンカー : 屋根のない車。カブリオレ、ドロップヘッドクーペ、スパイダー、ロードスター、スピードスターなどの商標がある。 ハードトップ : 本来は幌屋根に対する「脱着可能な硬い屋根」である部品を指す言葉であった。その後、スリーボックスで主に側面中央の窓柱(Bピラー)を持たない車を指す用語に。 ソフトトップ : 屋根を持つ車。フェートンという呼称は廃れたが、スポーツカーやクロスカントリーカーではまだ見られる。 コンバーチブル : 可動式の屋根を持ち、屋根の開・閉、どちらでも走行可能な車。以前はソフトトップ車の名称であったが、クーペカブリオレの登場によってハードトップが主流となっている。 オープントップ : ピラーや各ドアの窓枠、基本骨格などは通常の車と同じで、屋根のみを開閉式の幌としたもの。キャンバストップなどの商標で知られる。オープントップバスには覆いを持たないものもある。 グラストップ : オープントップの幌部分を大型のガラス屋根としたもの。一部が開閉するものもある。 デタッチャブルトップ : 屋根の一部のみを取り外し式としたもので、ハードトップの類型と見ることもできる。商標では、タルガトップ、トランストップ、Tトップ、Tバールーフなど。
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